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令和6年度【348回~


がんセンターセミナー開催記録

対象者

医学研究者及び医療従事者等

第353回

テーマ

難治性婦人科がんに対する新たな治療開発の試み

開催日時

令和6年11月29日(金)17:30~19:00

演者

島田 宗昭 先生 (東北大学高等研究機構 未来型医療創成センター 教授)

概要

近年、分子標的治療薬、免疫チェックポイント阻害薬、抗体複合薬など新たな治療開発が進み、婦人科悪性腫瘍に対する治療選択肢が増えつつある。しかしながら、新たな治療開発における「ドラック・ロス」は本邦における深刻な問題であり、難治性希少がんに対する治療開発は世界的な問題でもある。さらに、多様な背景や考えを有する患者さんに対して、新たに開発された治療選択肢の中からどのように最適な治療を選択するのか、解決すべき課題は山積みしている。 本講演では、①婦人科悪性腫瘍研究機構(JGOG)における治療開発の試み、②東北大学クリニカルバイオバンクの構築とその活用、③適切な治療選択に向けた試み、④個別化予防に向けた取り組みについて皆様にご紹介させて頂き、ご指導を賜りたい。

開催形式

ハイブリッド形式(大会議室・オンライン開催)
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第352回

テーマ

Onco-Cardiologyの現在

開催日時

令和6年11月15日(金)17:30~19:00

演者

庄司 正昭 先生 (国立がん研究センター 中央病院 循環器内科)

概要

がん治療の進歩によりがん患者の予後が向上し、がん患者やがんサバイバーで循環器疾患を発症する患者が増えてきたことから、近年、世界的に「腫瘍循環器学(Onco-Cardiology)」が注目されている。薬物療法や放射線療法などによるがん治療に伴う心血管障害は高血圧、不整脈、心不全、弁膜症、虚血性心疾患などとして発症する。がんに伴う血栓症も問題となっている。しかし、腫瘍循環器学は歴史が浅く、十分なエビデンスが不足している。ここでは腫瘍循環器における現在の問題点について共に学んでいきたい。

開催形式

ハイブリッド形式(大会議室・オンライン開催)※今回は演者がWebからの講義となります。
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第351回

テーマ

ecDNA(extrachromosomal DNA)とEBウイルスエピソームの不思議な関係

開催日時

令和6年10月18日(金)17:30~19:00

演者

神田 輝 先生(東北医科薬科大学 医学部 微生物学教室 教授)

概要

ヒト細胞核内に維持される二本鎖環状DNA分子は「エピソーム」と呼ばれる。細胞遺伝学的手法により、がん細胞にはdouble minuteというエピソーム分子が見られることは長く知られていた。double minuteは最近ecDNA(extrachromosomal DNA、染色体外DNA)という別名が与えられ、がんの悪性化に寄与する特異なDNA分子として、また新たな治療標的として国内外で研究が進んでいる。本セミナーでは、ecDNAとEBウイルスエピソームをめぐる私の経験をお話しして、本研究分野の最近の動向について議論したい。

開催形式

ハイブリッド形式(大会議室・オンライン開催)
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第350回

テーマ

感染対策 up to date

開催日時

令和6年9月27日(金)17:30~19:00

演者

遠藤 史郎 先生(東北医科薬科大学 感染症学 教授)

概要

2019年12月に中国武漢で端を発した新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は世界中でパンデミックを引き起こし、世界中の人々が感染対策に関心を寄せることになりました。国内において、COVID-19は5類感染症になり、感染対策にも変化が生じてきています。一方、感染症はCOVID-19のみではなく、エムポックスやオロプーシェ熱などが新興再興感染症として報告されています。感染症診療や感染対策において、情報の有無がその後に与える影響は大きいと言われています。インバウンドの増加により、今まで以上に海外で発生した感染症が日本国内に流入しやすい状況となっていることから、国内外で話題となっている感染症情報を共有したいと思います。

開催形式

ハイブリッド形式(大会議室・オンライン開催)
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第349回

テーマ

みんなで行う骨転移診療

開催日時

令和6年9月6日(金)17:30~19:00

演者

柴田 浩行 先生(秋田大学大学院 医学系研究科 臨床腫瘍学講座 教授)

概要

骨転移とは血中に浸潤したがん細胞が骨髄に達し、そこに病巣が形成される病態を指す。がんは硬い骨に囲まれた環境で増殖するために、破骨細胞を誘導して骨を融解する。融解により骨は安定性を失い痛みが生じ、負荷で変形し、外力で容易に骨折する。脊椎転移は脊髄を圧迫し麻痺を生ずる。このような骨関連事象により、患者の日常生活動作は障害され、生活の質が低下する。骨転移の治療では、まず骨関連事象への対策を考える。外科治療、放射線治療、薬物療法、緩和ケア、リハビリテーション医療などの治療介入によって、利益が得られるというエビデンスが集積しつつある。複数の治療提供者が話し合い、過不足のない治療を提供する必要がある。

開催形式

ハイブリッド形式(大会議室・オンライン開催)※今回は演者がWebからの講義となります。
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第348回

テーマ

老化と発がんの研究

開催日時

令和6年7月19日(金)17:30~19:00

演者

浅野 直喜(宮城県がんセンター 研究所 がん幹細胞研究部)

概要

超高齢社会である本邦をはじめ、世界的にも高齢化が進み、世界は様々な課題と直面している。健康面に眼を向けると、加齢・老化は種々の臓器において発がんのリスク因子であり、老化にともなう発がん機序の解明は、健康に老いるための喫緊の課題といえる。上部消化管疾患を専門として消化器内科の診療に携わってきた演者は、これまでに胃がんの前癌病変が生じる分子生物学的機序とその中で自然免疫分子の果たす役割、老化に伴う胃発がん機序、などのテーマの元、研究を進めてきた。本セミナーでは、加齢・老化の研究に関する話題を提供しながら、自身で行ってきた加齢・老化にともなう発がん機序に関する研究をご紹介できればと思う。

開催形式

ハイブリッド形式(大会議室・オンライン開催)
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