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呼吸器外科



呼吸器外科の手術の特徴

当科では開胸手術と比べて傷が極めて小さく、体への負担が少ない胸腔鏡手術を積極的に行っています。胸腔鏡手術は体に設けた小さな傷(ポート孔)から細長い手術器具を挿入し、胸腔内の様子をビデオモニターで見ながら手術を行う方法です。それぞれの傷の大きさは1cm程度と非常に小さいため痛みが軽減され、入院期間が短縮でき、早期の社会復帰が可能です。開胸手術で問題となっていた胸郭の損傷に伴う呼吸障害も少ないため、従来は難しかった高齢の患者さんや肺機能が低下した患者さんでも手術が可能です。2019年4月以降は病状から胸腔鏡手術が不適切な場合を除き、すべての患者さんに対して胸腔鏡手術を標準手術アプローチとしています。
新たな取り組みとして、従来の胸腔鏡手術よりも更に体の負担が少ない単孔式胸腔鏡手術を導入しました。肺がんの標準術式である肺葉切除術では切除した肺を体外へ摘出するため4cm程度の傷が必要です。従来の胸腔鏡手術はその他にポート孔をいくつか設けて行いますが、単孔式胸腔鏡手術では摘出に必要な1箇所の傷から複数の器具を挿入して手術を行います。これ以上は傷を小さくすることも減らすこともできない、究極的に体の負担が少ない手術アプローチです。胸部の手術で問題となる術後肋間神経痛のリスクが少なく、患者さんから大変喜ばれています。
また、体への負担は従来の胸腔鏡手術と同等で、より精緻な手術操作が可能なロボット支援胸腔鏡手術(daVinci手術)の導入を2020年第2四半期に予定しています。従来の胸腔鏡手術では技術的に難易度の高い気管支形成術、肺動脈形成術などの術式で成果が期待されます。
我々はこれからも患者さんの体への負担が少なく、治療効果の高い手術を提供して参ります。

胸腔鏡手術

小さな傷から手術器具を挿入します

小さな傷から手術器具を挿入します。

ビデオモニターを見ながら手術を行います

ビデオモニターを見ながら手術を行います。

胸腔鏡手術と開胸手術の比較

診療実績

疾患別の手術件数

疾患別の手術件数

2014年 2015年 2016年 2017年 2018年 2019年
原発性肺がん 125 129 113 107 114 140
転移性肺腫瘍 17 12 22 24 17 21
肺良性腫瘍 10 8 14 16 13 16
縦隔腫瘍 12 11 13 4 10 20
胸壁腫瘍 2 0 3 1 1 1
胸膜悪性中皮腫 0 1 0 2 2 0
膿胸 1 0 0 1 1 1
気胸 0 0 0 0 1 4
気腫性肺嚢胞 0 0 0 0 0 0
肺生検 0 0 0 0 0 3
その他 5 3 3 3 2 4
合計 172 173 168 158 169 210

手術アプローチ別の手術症例数

手術方法ごとの手術症例数

対象疾患

  1. 肺がん
  2. 転移性肺腫瘍
  3. 良性肺腫瘍(硬化性血管腫、肺過誤腫など)
  4. 縦隔腫瘍(胸腺腫、胸腺癌、胸腺嚢胞、奇形種など)
  5. 胸壁腫瘍(神経原性腫瘍、肋骨腫瘍など)
  6. 膿胸
  7. 自然気胸、肺気腫などの良性肺疾患

他の診療科と担当が重なる領域の疾患に対する合同手術も積極的に行っています。

医師紹介

名前 職名 専門医等
阿部 二郎 診療科長 呼吸器外科専門医合同委員会 呼吸器外科専門医
日本外科学会 外科専門医・指導医
日本呼吸器内視鏡学会 気管支鏡専門医
川村 昌輝 主任医長 呼吸器外科専門医合同委員会 呼吸器外科専門医
日本外科学会 外科専門医
日本呼吸器内視鏡学会 気管支鏡専門医
肺がんCT検診認定機構 CT検診認定医
片平 真人 医師 日本外科学会 外科専門医
菊池 直彦 医師 日本外科学会 外科専門医