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脳神経外科


脳腫瘍は原発性脳腫瘍と転移性脳腫瘍に大別され、前者は100種類以上の組織型に分類されます。当科では悪性脳腫瘍の治療を行っており、治療対象は悪性神経膠腫(悪性グリオーマ)、中枢神経原発リンパ腫および転移性脳腫瘍が主になっています。

悪性神経膠腫は、開頭手術による可及的腫瘍摘出の後に、テモゾロミドによる化学療法と放射線療法を併用すること(Stuppレジメン)が標準治療になっています。腫瘍遺伝子解析による予後因子の他、年齢や一般状態(performance status:PS)も重要な予後因子となりますが、高齢悪性神経膠腫患者を治療する機会が増加している昨今、後者が課題となっています。分子標的薬のベバシズマブを併用しながら外来化学療法でPSの改善・維持を図り、在宅支援に取り組んでいます。

中枢神経原発リンパ腫は宮城県内だけでなく近隣県からも多数の症例を紹介いただき治療を行っています。中枢神経原発リンパ腫の初期寛解導入療法としてメソトレキセート大量療法を基盤とした多剤併用化学療法を行い、次いで放射線治療・地固め療法(化学療法)を追加します。中枢神経原発リンパ腫病変の増大スピードは速く、広範な脳浮腫を伴い、急速に神経症状が悪化することがあるため、速やかに入院を決定し、脳生検から初期寛解導入療法へ移行する必要性があり、地域の連携が不可欠です。

転移性脳腫瘍の治療目的は、転移性脳腫瘍によってPSが低下することを防ぐことと原疾患による死亡前の脳腫瘍死を防ぐことです。原発巣を治療している担当科と連携を取りながら、各種治療法を選択・組み合わせることになります。開頭手術の適応となる症例の治療を主に行っていますが、治療方針が未確定の転移性脳腫瘍についての相談にも対応しています。