グローバルナビゲーションへ

本文へ

ローカルナビゲーションへ

フッターへ



ホーム >  診療科・部門紹介 >  診療科紹介 >  形成外科

形成外科



形成外科とは?

形成外科とは「形を治す(形成する)」外科です。
実際に治療の対象となるのは、1.生まれつきの奇形(先天体表異常)、2.けが(外傷)による変形、3.手術(腫瘍切除など)による変形、4.美容外科その他、といったものです。
このうち、2.の外傷や3.の手術などによって失われた体の一部をできるだけ正常に近く形成することを「再建する(再建外科)」と呼んでいます。

また形成外科では、外傷や手術後の傷跡(瘢痕・ケロイド)に対する治療も従来から行っており、最近では褥瘡や糖尿病性潰瘍などの治りにくい傷(難治性潰瘍・慢性創傷)の治療も担当するようになってきたため、形成外科医は「きずの専門家」としての役割も担うようになってきました。

宮城県立がんセンターの形成外科が行っている治療は?

頭頸部再建

口腔内やのど(咽頭)の腫瘍(頭頸部がんなど)は、切除するだけでは摂食や発声などに大きな障害が生じ、また同時に顔面に変形が残ることもあります。
そのため切除と同時に、切除された部分に体の別の部分から皮膚・脂肪・筋肉・骨など(自家組織)を移植して、摂食や発声などの機能を維持できるように再建しているのが形成外科医です。
移植に用いるのは、主に腹部や大腿部などの皮膚・脂肪・筋肉組織ですが、下顎骨の再建には下腿部の骨を移植したり、頚部食道の再建には小腸を移植する場合もあります。
当院ではこれまでに500例以上の頭頸部再建手術を行っており、東北地方ではトップクラスの実績です。

乳房再建

乳房は切除されても機能的には大きな障害は生じませんが、女性にとっては精神的な障害が残ります。
近年、早期乳がんでは乳房温存手術が主流となり乳房が大きく切除されることは少なくなりましたが、温存手術であっても切除の範囲や大きさによっては変形が生じます。
こういった乳房の変形を治す(再建する)のも形成外科医の仕事です。

乳房を再建する方法には、体の別の部位から皮膚や脂肪を移植する方法(自家組織移植)と、人工乳房(シリコンインプラント、2013年より保険適応)を埋め込む方法、の大きく二通りがあります。
従来は乳房切除と再建手術を別々に行っていましたが、最近では乳房切除と同時に再建手術を行うことも可能になっています。

当院では乳腺外科と連携し、患者さんの希望に応じて、できる限り早い時期に、あるいは乳房切除と同時に乳房再建を始める体制をとっています。また他施設で乳がんの手術を受けた方の乳房再建についても、紹介の有無に関係なく対応いたします。

四肢や体幹部の再建

整形外科で扱われる四肢(腕や脚)や体幹(背や腰)部の腫瘍においても切除範囲が広い場合は再建が必要となり、そういった場合は頭頸部や乳房再建のように、自家組織移植によって再建を行います。
とくに四肢の悪性腫瘍においては、同時に再建手術を行うことによって、四肢が切断されることはほとんどなくなっています。

リンパ浮腫

リンパ浮腫とは、子宮がんや乳がんの手術(リンパ節郭清)後に上肢や下肢が慢性的にむくんだ状態をいいます。
その予防や治療にこれまではマッサージや弾性包帯・ストッキングなどが行われてきましたが、これらが効かない症例も多くあり、がん治療に伴う後遺症の一つとして問題になっていました。
近年このリンパ浮腫に対する新たな治療法として、皮下にある細いリンパ管と静脈を吻合する手術(顕微鏡下リンパ管静脈吻合術)が注目されており、これを行っているのも形成外科医です。
当院では、マッサージを担当する理学療法士と連携をとり、手術による効果が期待できる状況であればリンパ管吻合術も行っています。

皮膚・皮下腫瘍(良性含む)

皮膚や皮下腫瘍の治療の基本は切除手術ですが、手術による傷跡(手術瘢痕)によってひきつれ(瘢痕拘縮)を生じることがあります。
また瘢痕そのものが目立ってしまう場合もあります。
形成外科では、とくに顔面や手など日常生活において整容的、機能的に重要となる部位について、手術後の瘢痕や瘢痕拘縮の予防を考慮した腫瘍切除手術を行っています。

肥厚性瘢痕・ケロイド

手術や外傷など原因の如何にかかわらず、皮膚が完全に切開された部分には、必ず何らかの瘢痕が残り、これらが幅広くなったり盛り上がって目立つ状態(肥厚性瘢痕)になることがあります。
またときにこれらが悪化しつづけて「ケロイド」と呼ばれる状態になることもあります。
原因が全く不明のケロイドに対してはまだ確実な治療法はありませんが、手術後の創部感染などがきっかけとなって生じた肥厚性瘢痕やケロイドであれば、薬物治療などによって症状を抑えたり軽減させたりすることが可能です。

放射線や化学療法による皮膚障害

現在のがん治療は、手術、放射線、化学療法(抗がん剤)が三本柱となっています。
形成外科医は主に手術によって生じる問題(欠損、変形、瘢痕、拘縮など)に対応していますが、当院では放射線によって生じる皮膚障害(放射線皮膚炎や潰瘍)や、化学療法に伴う皮膚障害(薬物の血管外漏出による皮膚炎や皮膚壊死など)の治療も形成外科医が担当しています。

慢性創傷・難治性潰瘍・褥瘡

がん治療においては、放射線や抗がん剤などの影響や栄養障害などによって手術の皮膚縫合部が開いて長期間の創処置が必要になったり、皮膚の血流障害などによって難治性の皮膚潰瘍を生じてしまうこともあります。
また手術直後の安静やがんの痛みによって体が動かせない状態が長く続くと、いわゆる床ずれ(褥瘡)を生じることがあります。
こういった慢性創傷・難治性潰瘍・褥瘡に対しても「きずの専門家」である形成外科医が治療に参加することで、従来より早くきずが治せるようになっています。

その他

当院はがん治療の専門病院であるため、以上のようなものを主に治療対象としていますが、宮城県内には仙台市内を含めても形成外科のある施設がまだ少ないため、外来では形成外科対象疾患すべてに対応しています。
これまでにも実際に名取市内の医療機関からの紹介で、やけどや顔の傷、足の爪の変形(陥入爪)などの外来治療も行っています。

当科は紹介状がなくても新患受診を受け付けていますので、形成外科的な診療を希望する方は、いつでもご相談してください。

※形成外科の内容については、日本形成外科学会のホームページ(http://www.jsprs.or.jp/)もご参照ください。

医師紹介

名前 職名 専門医等
後藤 孝浩 診療科長 日本形成外科学会 形成外科専門医
日本形成外科学会 皮膚腫瘍外科指導専門医
日本創傷外科学会 日本創傷外科学会専門医
日本褥瘡学会 日本褥瘡学会認定師
林 昌伸 医師