全国がん登録について

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　令和７年１２月１日
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　宮城県がん登録室作成

全国がん登録は、「がん登録等の推進に関する法律（以下「法律」という。）」に基づき、平成28年（2016年）1月から開始された新しい仕組みです。日本でがんと診断された方のがんの情報を、国で１つにまとめて管理し、集計結果は国や都道府県が統計資料として公表するとともに、がん情報のデータは調査研究にも活用されており、がん対策の推進に役立てられています。

【全国がん登録の仕組み】
すべての病院と都道府県知事の指定を受けた診療所は、がんと診断された方のがんの情報について、都道府県知事に届け出ることが法律で義務付けられています。届け出られた情報は、都道府県に設置されたがん登録室で内容を確認し、すでに登録されている情報と同一かどうか確認・整理を行い、国立がん研究センターに送付されます。国立がん研究センターでは、都道府県から送付された情報を確認し、すでに登録されている情報と同一かどうか確認・整理を行い、全国がん登録データベースに登録します。また、国立がん研究センターでは、市町村から都道府県経由で国に報告された死亡情報のうち、がんと診断された情報を利用し、すでに登録されている情報と同一かどうか確認し、登録されていない情報であれば、都道府県に対して調査を依頼し、届け出が行われていない場合には、届け出を促します。これにより、重複や漏れのない精度の高いがん情報が利用可能となっています。

図　がん登録のしくみ

国立がん研究センターがん情報サービス（https://ganjoho.jp/public/institution/registry/national.html）より

※がん登録には全国がん登録と院内がん登録があり、図の青で表示されている部分は全国がん登録、緑で表示
　されている部分は院内がん登録の説明となります。

【データ利用と公表】
法律では、がん情報のデータ利用について手続きを定めており、厳格な手続きのもと、申請を承認された利用者だけがデータを利用することが出来ます。また、集計結果の公表の手続きも定められており、公表前に国や都道府県の窓口組織に報告することが義務付けられています。窓口組織では、適正な利用であること、特定の個人の識別につながらないような集計の仕方、あるいは、秘匿などの加工処理が行われているかどうかを確認し、承認されたものだけが公表可能となっています。

【個人情報の保護】
法律では、がん情報の取り扱いについても手続きを定めており、厳格な手続きのもと、届け出を行う病院・診療所、届け出された情報を扱う都道府県のがん登録室・国立がん研究センター、がん情報を利用する利用者のすべてにおいて、情報の漏洩などが起きないように安全管理措置が講じられています。

全国がん登録に関する詳しい情報については、こちらからご確認できます。

・国立がん研究センター
・厚生労働省
・宮城県

ここに掲載されている全国がん登録の説明文は、こちらからダウンロードできます（PDF ファイル 0.57MB）