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診療材料管理室



室長(医師)1名、診療材料管理担当専従1名(看護師)、滅菌業務担当専従者1名(臨床工学技士)に加え、12月より有期雇用職員1名が増員となり、総務部担当者と委託業者(中央倉庫・中央材料室)とともに院内で使用されるすべての診療材料・滅菌物を管理しています。

【診療材料管理部門】中央倉庫

物品の発注・納品・検品・搬送だけでなく、申請された診療材料の管理と在庫管理、持ち込み・預託品の管理、一時購入品、メーカーやディーラーとの価格交渉、物流システム管理(マスター整理を含む)、診療材料に関する情報発信、不具合やクレーム対応、依頼された診療材料探しなど、多岐にわたる活動を行っており、研究所で使われる診療材料購入にも関わっています。

・診療材料管理の目標

物流の4つの視点「安全管理」「物の流れの整流化」「情報の流れ」「コスト管理」を念頭に、安全性と経済性を考慮し「院内の業務環境の整備」と「経営の健全化」に寄与できる事を目的に以下を管理目標としています。

1 ) 院内外の診療材料情報(物品・コスト・情報)を総合的に把握して、管理・運営する役割として機能すること。
2 ) 医療従事者が本来業務へより専念できる環境整備を推進し、提供される「物品」の安全・安心が担保されまた効率的に安定した供給部門として機能すること。
3 ) 院内外に診療材料に関する情報(不具合・欠品・リコール等)を収集し、関係各部署へタイムリーに情報を発信する。
4 ) R4年度物流システムの更新に伴い、医療現場の要望により的確に医療消耗品等を各部署に供給し、死蔵・過剰在庫の解消、請求・発注業務の軽減、保険請求漏れを防止し、病院経営をサポートを充実させる。

診療材料管理委員会

委員長(室長)、副委員長(診療材料管理担当専従)を先頭に滅菌業務担当専従者、診療科医師(4名)、研究棟医師、臨床工学技士、臨床検査技術部、診療放射線技術部、薬剤部、看護部(2名)、医事課、事務局財務グループ(2名)有期雇用職員、委託業者(中央倉庫・中央材料室)の合計20名で構成されており、年11回(4月を除き1回/月)開催されています。

・内容

①各部門からの報告
②事務局から購入金額・払い出し金額・収益に対する払い出し材料費比率・中央倉庫在庫金額の報告
③期限切れ間近品の報告と使用依頼部署の選定
④前回採用品の状況報告
⑤新規・切り替え申請(申請依頼者は委員会へ出席し申請理由等を説明。委員が審議決定)
診療材料は診療行為と密接につながっているため、購入に関して安価で一定の目的をかなえられれば良いというわけにはいかず、最高級で高価でも得られる効果や安全性が高い物品の購入が必要な場合もあり、各部署と十分検討することが重要になってきます。診療材料管理部門では①どのような物を ②どれくらいの量 ③いくらの価格で ④いつ ⑤どこからという、購入の5原則を念頭に置いて対応しております。また、安全な医療の提供のために、安全に診療材料を使用できるよう、お手伝いをさせていただいております。

【滅菌業務】中央材料室

医療機器は滅菌済み単回使用のものが増えてきましたが、手術や処置で使うハサミやピンセットなどの器械は、洗浄後、滅菌して繰り返し使います。
「滅菌」は消毒とは違い、微生物を限りなくゼロに減らして無菌と呼べる状態にすることです。中央材料室(中材と呼ばれることが多い)では、洗浄から滅菌に至る業務を一括して行っています。
当院では最先端の手術を毎日行っていますが、器械の洗浄や滅菌が正しく行われていないと、手術後の感染などを引き起こす原因となるため、厳重な管理のもとでの処理が必要です。

1.保有機器

・ウォッシャーディスインフェクター(洗浄機) 3台 うち1台は超音波洗浄も可能
・超音波洗浄機 1台
・乾燥機 高温2台 低温3台
・高圧蒸気滅菌器 2台
・エチレンオキサイドガス滅菌器 2台
・過酸化水素低温ガスプラズマ滅菌器 1台

2.業務内容

① 回収
院内の各部署で使用された機械類を回収します。紛失を防ぐために、すべての物品の種類と数を確認します。

② 洗浄
分解できるものは分解して洗浄します。ウォッシャーディスインフェクターは家庭の食器洗浄機と同じ原理です。細かな部品などは超音波洗浄機を使用します。洗浄機に入れられないデリケートなものは丁寧に手洗いします。
きちんと洗浄されていないと滅菌も不十分になりますので、洗浄はとても重要です。
 
③ 乾燥
水分が残ったままでは細菌が繁殖しやすく、点検や組み立てができません。また、滅菌も不十分となります。
 
④ 点検
ハサミは切れ味を試します。挟む力が弱くなっていないか、動きの悪い箇所はないか、欠けや傷がないか注意深く点検します。
細かな部分は拡大鏡を使用して、小さな傷も見逃しません。
 
⑤ 組み立て
処置や手術で一緒に使う器械はひとまとめに組み合わせます。器械の種類や数量によって、コンテナ、滅菌バッグ、不織布などで包装(密閉)します。包装材は滅菌に特化していて、滅菌材は中に通しますが微生物は通しません。包装ごと滅菌すると、外側を触っても中身は無菌のままです。

⑥ 滅菌
金属など高温や蒸気に耐久性のあるものは、高圧蒸気滅菌を行います。高圧蒸気滅菌は古くから行われている信頼性の高い滅菌法で、安価、短時間、蒸気が無毒であるなどの理由で現在でも第1選択です。
高温に耐久性のないものは、エチレンオキサイドガス滅菌や、過酸化水素低温ガスプラズマ滅菌などの低温滅菌を行います。

⑦ 滅菌の保証
確実に滅菌できたかを複数の方法で確認します。滅菌装置の温度や圧力のデータが正常か(物理的インジケータ)、所定の条件になると色が変わる紙片を滅菌器に入れ、滅菌に必要な条件がクリアできているか(化学的インジケータ)、本物の微生物を封入したテスト用の試験管を実際に滅菌し、その後培養して微生物が増殖しないか(生物学的インジケータ)、を毎日確認しています。
また、滅菌装置などは定期的に点検しています。

⑧ 保管と払い出し
滅菌が済むと、既滅菌室(きめっきんしつ)という清浄度の高い部屋で保管します。手術質や外来など、部署ごとに使用する器械を払い出します。搬送中も滅菌物が汚染されないよう細心の注意を払います。