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ホーム >  診療科・部門紹介 >  各部門案内 >  宮城県がん登録室 >  3 届出の対象となる症例と届出票の作成

3 届出の対象となる症例と届出票の作成


Q3-1)届出の対象となる症例について、簡単に教えてください。
 1. 届出の対象となる症例は、次に掲げる疾病で、その施設において初めて診断や治療などの診療行為が行われ
   た患者さんです。
   ① 悪性新生物及び上皮内がん
   ② 髄膜又は脳、脊髄、脳神経その他の中枢神経系に発生した腫瘍(良性・良悪性不詳も含む)
   ③ 卵巣腫瘍(次に掲げるものに限る。)
     (ア) 境界悪性漿液性乳頭状のう胞腫瘍
     (イ) 境界悪性漿液性のう胞腺腫
     (ウ) 境界悪性漿液性表在性乳頭腫瘍
     (エ) 境界悪性乳頭状のう胞腺腫
     (オ) 境界悪性粘液性乳頭状のう胞腺腫
     (カ) 境界悪性粘液性のう胞腫瘍
     (キ) 境界悪性明細胞のう胞腫瘍
   ④ 消化管間質腫瘍(GIST)
 2. 届出対象のがんであること、自施設で初めての診療行為を行った場合であること、全国がん登録が開始され
   てからの症例であること、の3点をご確認ください。
 3. 患者さんの住所が宮城県内であるかどうかは問いません。また、外国人の方も届出の対象です。

Q3-2)年をまたいでいる症例については、いつ届出したらよいですか?
 1. 宮城県では、毎年4月から9月末までの期間、前年の1月1日から12月31日までに診断された症例の届出をお
   願いしています。年をまたいで診療されている場合でも、診断日に合わせて届出をお願いします。
 2. 対象年より前年の症例であっても、届出が行われていない症例であれば、届出の対象です。

Q3-3)以前届出をした症例については、再度届出をしなくてもよいでしょうか?
 自施設で診療を行っているがんについて、すでに届出をしている場合は、新たに届出をする必要はありません。

Q3-4)全国がん登録が開始される以前の症例については、届出が必要ですか?
 1. 全国がん登録は平成28年から開始されましたので、平成27年までの症例については、がん登録推進法の対象
   外であり、届出の義務はありません。
 2. しかし、宮城県が独自に行っている地域がん登録の対象症例になりますので、協力医療機関におかれまして
   は、引き続きご協力をお願いいたします。

Q3-5)外来通院のみの症例は届出対象でしょうか?
 全国がん登録は、入院、外来を問わず、届出の対象となります。次の例も参考にしてください。
  ① 経過観察のみでの外来通院 …届出対象
  ② 放射線治療のみでの外来通院…届出対象
  ③ 人間ドックや健康診断(自施設で精密検査なし)…対象外
  ④ セカンドオピニオンでの受診…対象外
  ⑤ 検査だけの場合
    (ア) 自施設で診断のために行われた場合…届出対象
    (イ) 他施設からの依頼検査の場合(検査結果は他施設が説明)…対象外

Q3-6)複数のがんが発見された場合、届出はどうしたらよいですか?
 1. 同じ患者に独立した複数のがんが発見された場合は、それぞれ届出てください。なお、胃、大腸、膀胱など
   一つの臓器にがんが多発した患者で、そのすべてを届け出るかどうか迷う場合には、「複数のがんの届出判
   断チャート」を参考にしてください(届出後に当室でがんを一つにまとめる場合もあります)。
 2. がん診療連携拠点病院等の全国集計に参加されている施設では、「がん診療連携拠点病院等 院内がん登録標
   準登録様式」の最新版を参考にしてください。
Q3-7)原発部位が不明のがん、転移性のがんや再発のがんの場合の取り扱いについて、簡単に教えてく
    ださい。

 1. 原発部位が不明なときは、原発部位不明として届出してください。原発部位が不明で入院し、その後、部位
   が判明した場合や、手術の結果、部位が判明した場合は、判明した部位で届出をしてください。
 2. 転移したがんの場合、転移した部位ではなく、がんが原発した部位で届出をしてください。
 3. がんの再発の場合、原発のがんについてすでに届出されていた場合には、届出対象外となります。ただし、
   再発であっても、そのがんについて、貴院で初めて診療を行った場合には、届出の対象です。その場合も、
   再発した部位ではなく、原発した部位で届出をしてください。

Q3-8)がんかどうか病名からは判断がつきません。届出対象かどうか教えてください。
 がんかどうか病名から判断がつきにくい場合には、次の例を参考にしてください。
  ① 癌性胸膜炎、癌性腹膜炎…届出対象(原発の部位を届出)
  ② 〇〇腫、〇〇腫症、〇〇腫瘍…髄膜又は脳、脊髄、脳神経その他の中枢神経系に発生した腫瘍は届出対象
    です。また、届出マニュアルの付録[2]の国際疾病分類腫瘍学第3版に掲載されているものも届出対象で
    す。不明なときはご相談ください。
  ③ 移植された臓器に発生したがん…届出対象(移植された臓器を届出)
  ④ 再建に使われた臓器に発生したがん…届出対象(再建に使われた臓器を届出)

Q3-9)疑いの症例、病理診断がついていない症例、画像検査のみで診断した症例、検査を行わずに診断
    した症例は届出が必要ですか?

 1. 医師ががんの疑いとして扱っている場合は、届出は不要ですが、がんと診断した場合には届出の対象です。
   病名はがんの疑いであっても、がんと患者さんに伝えていたり、がんの治療を開始している症例もあります
   ので、確認をお願いします。また、次の例も参考にしてください。
   ① がんの疑いのまま他施設へ紹介した場合…対象外
   ② がんの疑いのまま他施設へ紹介したが、後日、紹介先からがんだったと情報提供があった場合…対象外
     (紹介した時点での情報で判断するため)
   ③ がんの疑いとして紹介され、自施設でがんと診断した場合…届出対象
   ④ がんの疑いとして他施設に紹介したが、がんの診断がついて、再び自施設に紹介された場合…自施設に
     紹介された時点から届出対象
   ⑤ がんとして紹介されたが、自施設で診療を行わず、他施設へ紹介した場合…届出対象
 2. 病理診断が行われていない症例などについては、次の例を参考にしてください。
   ① 病理診断がついていない症例…届出対象(画像検査などで診断したとして扱う。ただし、上皮内がんの
     場合には、病理診断が前提となっている。)
   ② 画像検査や血液検査で診断した症例…届出対象
   ③ 検査を行わずに医師が診断した症例…届出対象
   ④ 病理診断と主治医でがんかどうか判断が異なる場合…主治医の判断を優先
   ⑤ 自施設でがんと診断したが、紹介した施設で行われた病理診断の結果、がんではなかったと情報提供が
     あった場合…主治医の判断を優先
   ⑥ 手術前の生検(組織診)はがんで、手術(切除術)による摘出標本からはがんが見つからなかった場
     合…主治医に確認(手術前の生検でがんが切除され、手術の摘出標本では見つからなかった可能性あ
     り)
   ⑦ PSA検査で前立腺がんと診断し、ホルモン治療を行っている場合…届出対象(がんとして治療を開始し
     ているため)
   ⑧ 病理診断が行われていない境界悪性の卵巣腫瘍…届出対象外

Q3-10)他施設から紹介されたが、詳細な情報が不明の場合、届出はどうしたらよいですか?
 1. 貴院で把握されている情報から届出対象かどうか判断し、対応してください。
 2. 届出対象で、本来、提供されるべき情報が揃っていない場合、例えば、前医で実施した病理検査の結果が同
   封されていなかったなどの場合も、貴院で把握されている情報を届出に反映してください。

Q3-11)がんについて自施設で治療を行っていない症例は届出対象でしょうか?
 がんについて診療を行っていない場合、届出対象外です。ただし、届出対象かどうかについては質問が多く、ま
 た、誤解されている例も多いことから、次の例を参考にしてください。
  ① 緩和ケア、ターミナルケア、在宅診療を行っている場合…届出対象
  ② 癌性疼痛に対して痛み止めを処方している場合…届出対象
  ③ これまで診ているがんとは別のがんについて診療を開始した場合…届出対象
  ④ 他施設からの紹介で、がんの経過観察を行っている場合…届出対象
  ⑤ 他施設でがんの治療や経過観察を受けていて、その情報を把握しているが、自施設としては治療
    も経過観察も行っていない場合…対象外
  ⑥ 他施設からがんで紹介されたが、治療も経過観察も行っていない場合…対象外
  ⑦ 自施設入院中で、他施設でがんの治療を行っており、当該施設から処方されたがんの薬の服薬管理を行っ
    ている場合…届出対象
  ⑧ がんの既往歴はあるが治療を行っていない場合…対象外
  ⑨ がん以外の疾患や症状、がんとの関連が不明な症状の治療を行っている場合…対象外
  ⑩ がん地域連携クリティカルパスに基づいて、がん診療を行っている場合…届出対象
  ⑪ がんの治療を予定していたが、治療開始前に死亡または受診しなくなった場合…届出対象(最終受診まで
    の情報で届出)
  ⑫ 特に検査も行わず自施設で死亡確認した場合…届出対象
  ⑬ 自施設の死亡診断書にがんと記載があるが、特にがんの治療を行っていない場合
    (ア) 自施設で初めてがんと診断した場合…届出対象
    (イ) 他施設で診断された情報を把握しただけの場合…対象外(ただし、がんと記載があるため、後年、遡
      り調査の対象となることがあることに注意)
  ⑭ 死体検案でがんが判明した場合…届出対象

Q3-12)精神科単科の病院や、脳神経専門病院で、がんの治療を行わない場合は、届出の対象者なし(0
   件)となりますか?

 貴院において、がんに対しての診療行為(経過観察を含みます。)を行わない場合は、届出対象外ですが、Q3-
 11の例も参考にご判断ください。
 なお、髄膜、脊髄、脳神経その他の中枢神経系に発生した腫瘍は、良性・良悪性不詳の場合も届出の対象となり
 ますのでご注意ください。

Q3-13)がんの治療は他施設が行っていて、自施設では、がん治療の副作用や後遺症などの治療を行って
   いる場合は届出対象でしょうか?

 がんについて診療を行っていない場合、届出対象外です。ただし、がんの診療については質問が多く、また、誤
 解されている例も多いことから、次の例を参考にしてください。
  ① がんの治療に伴って生じた症状や副作用の治療…対象外
  ② がんの治療に伴って生じた糖尿病などの治療…対象外
  ③ 乳がんの手術後の乳房再建術など…対象(再建術はがん治療に含める)

Q3-14)届出対象となる症例の抽出はどうしたらよいでしょうか?
 1. 届出対象者の抽出に当たっては、漏れが少なく、効率的な方法を採用する必要があります。国立がん研究セ
   ンターでは、院内がん登録を実施している施設向けに「院内がん登録運用マニュアル」を公表しています
   が、これを参考にすると、次のような手順が考えられます。
  ① 院内で利用できる情報源の確認(いつの時点で、どこから、どのような情報が記録・保存されるのか)
  ② 患者病名から候補リストを作成(ICD-10コードなどを活用)
  ③ 病理検査から候補リストを作成
  ④ 必要に応じて、その他の情報源からの候補リストを作成(レセプト情報や画像診断情報など)
  ⑤ 候補リストの統合
  ⑥ 候補リストを使用して届出対象者かどうかを個別に判断
  ⑦ 判断結果から届出対象リストを作成
 2. 施設によって、利用できる情報源や情報源の使いやすさに違いがありますので、いったん試行してみた上
   で、その結果を確認し、自施設に適した方法に修正していくことが必要です。また、院内がん登録運用マニ
   ュアルは、下記のサイトをご確認ください。
   院内がん登録運用マニュアル(国立がん研究センター)
   https://ctr-info.ncc.go.jp/
   *がん登録の対象となるICD-10コードの資料も添付されています。
 3. 届出が義務付けられているのは、病院または指定された診療所の管理者ですが、届出情報の作成について法
   律上の規定はありません。しかし、届出情報の作成には、がん及びがん登録に関する知識が必要となります
   ので、診療情報管理士や医師事務作業補助者に携わっていただいたり、従事する職員にがん登録に関する研
   修を受講していただくことをお勧めします。当室では、届出が円滑に行われるよう説明会や講習会を開催し
   ていますので、是非ご活用ください。
 4. 情報源の活用や診療録に記載された診療内容に関しては、医師や各部門の協力も必要ですので、委員会など
   を設置し、組織的に対応していただくことをお勧めします。
 5. なお、届出対象リストから届出情報の作成に際しては、届出項目に初回治療に関する項目もありますので、
   初回治療について診療録から確認出来る時期をお勧めします。「院内がん登録運用マニュアル」では、診断
   日と考えられる時期から約5か月後を推奨しています。

Q3-15)届出内容に誤りがありました。どうしたらよいですか?
 届出内容に誤りや不備があり、取消や修正が必要な場合には、宮城県がん登録室までご連絡ください。

Q3-16)届出漏れがあることが判明しました。どうしたらよいですか?
 届出漏れは、集計結果に影響します。提出後に届出漏れがあることが判明した場合には、速やかにご連絡くださ
 い。