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放射線治療部門:放射線治療



放射線治療部門では、精度の高いリニアック装置と新規導入したトモセラピーによる放射線治療のほか、密封線源を用いたラルス治療(腔内照射)を行っています。
また、患者さんがより安心して治療を受けられるよう装置の精度確保、品質管理を行っております。

放射線治療

放射線治療とは?

放射線治療とは、腫瘍を取り除く外科手術、抗がん剤を使用した化学療法と並ぶがん治療三本柱の一つです。体に直接メスを入れる手術とは異なり、放射線をあてることにより、がんを小さくしたり、消滅させることができます。また、体に対する負担が比較的少ないことから、御高齢の方や手術を受けることができない方にも適用されます。
さらには、がんによる体の痛みを緩和させることや、手術後のがん再発予防のために用いられることもあります。
当センターでは、放射線腫瘍医・認定看護師・専門放射線技師・品質管理士・医学物理士などの高度な教育を受けた専門スタッフによって患者さん一人一人に最適な治療を行っております。

放射線治療科について(診療科の説明・医師紹介)
がんセンターの放射線治療(リニアック)装置
バリアン社製 Clinac-iX
(2009年11月導入)
アキュレイ社製 TomoHD システム(トモセラピー)
(2013年9月導入)強度変調放射線治療(IMRT)専用装置
バリアン社製 True Beam
(2017年10月導入)

がんセンターの放射線治療(リニアック)装置の写真1

がんセンターの放射線治療(リニアック)装置の写真2

放射線治療の流れ

  • 診察
    放射線治療を受けるために、初めに診察させていただきます。放射線腫瘍医が様々な検査等のデータを参考に体のどの部位に、どのくらいの量の放射線をあてるか方針を決定します。

  • 治療計画
    診察で決定した方針に基づき治療計画を立てます。 治療計画では放射線をあてる範囲や方向を決定するためにCT撮影を行います。 その際、治療の位置合わせに必要となる線を皮膚につけたり、体を固定する器具などを作成しますので、脱衣していただく場合があります。

    撮影台の上では、体の力を抜いてリラックスしてください。
    20分~30分、時間がかかります。

    方法は、治療計画する場所によって大きく二つに分けられます。
    • 病気の場所が頭部や頭頸部(首)の方
    • それ以外の場所の方(乳がんや前立腺がんなどの首から下の部分)

  • 治療初回日
    治療計画した位置に体を合わせ、治療する場所の確認を行います。X線写真を何度か撮影し、正確に一致させてから治療します。また、線を消えにくくするための特殊なテープを貼ります。
    30分ほど時間がかかりますので、通院治療される方は初回日に限り、来院時間を指定させていただいております。
    実際に放射線をあてている時間は、1~3分ほどです。

  • 治療日2日目から終了日まで
    入室から退室までの時間は15分ほどです。
    治療期間は病気の程度や種類によってそれぞれ異なりますが、短い方で2週間、長い方で2カ月程度かかります。
    期間中、体の変化や放射線による副作用に関して放射線腫瘍医の診察を受けていただき、適切な処置をいたします。

  • 治療終了後
    治療終了後は、紹介元の医師と相談しながら経過観察のための診察を受けていただくことがあります。

治療日について

治療日は土曜日、日曜日、祝祭日を除き連日行います。
また、月に一度放射線治療機器の精度維持のため品質管理の日を設けています。品質管理の日は治療がお休みになります。

スタッフから通院治療される患者さんへのお願い

  • 当センターの放射線治療は、多くの患者さんに治療を受けいただくため、通院治療される方の予約枠は設けておりません。
    このため、放射線治療科外来の受付順に治療を行っております。
    また、入院治療の方を優先させる場合があり、待ち時間が長くなることがあります。
    少しでもお待たせしないように努めておりますが、ご了承願います。

  • 来院できない場合は、なるべく早めに当センター代表(022-384-3151)の放射線外来までご連絡ください。

よくあるご質問

Q.仕事をしているのですが、午前中しか外来治療は行えないのでしょうか?
午後からでも治療はできます。
午後からの場合、重篤な病棟の患者さんを優先するため待ち時間が長くなる場合があります。
また、病院に来院していただく時間は通常13時から16時までとなります。

Q.品質管理の日にどのようなことをしているのですか?
当センターでは、放射線治療を安全に受けていただくため、品質管理の日を設け機器の保守点検に努めております。 毎朝の点検のほか、一カ月に一回、半年に一回、一年に一回と決められた期間ごとに点検する項目があります。
その項目を品質管理の日に点検し、患者さんの安全を担保しております。

Q.治療室が二つ並んであるのですが、混んでいるとき、空いている片方の治療室ですぐに治療はできないのでしょうか?
当センターでは治療室ごとに使用する放射線のエネルギーが異なります。
治療対象となる部位に最適なエネルギーで治療を行いますので、別の治療室で治療を行うことはできません。

放射線治療の為の線の写真

Q.線が完全に消えてしまったらどうなるのですか?
線が消えてしまうと正確に治療部位に放射線をあてることが困難になるため、治療を継続できなくなることがあります。
その場合、もう一度治療計画の必要が生じ、追加費用が発生しますので十分注意ください。

放射線治療の為の線が薄くなってきた写真

Q.線が薄くなったのですが大丈夫でしょうか?
線が完全に消えていなければ書き足すことができます。
ただし、線の書き足しはスタッフが行いますので患者さんご自身では書き足さないでください。
Q.治療後は線を消していいのですか?
治療が終われば線は消して構いません。
しかし、皮膚が弱くなっているので、強くこすらないようお願いします。
自然に取れてくるようにゆっくり落としていくことをおすすめします。

Q.放射線治療で熱くなったり、痛みはないのですか?
放射線で痛みや熱を感じることはありません。
放射線治療で使っている放射線は主にX線であり、検診のレントゲン写真やCT撮影で使われているX線と同じです。
安心して放射線治療を受けてください。

Q.放射線治療が終わった後、もう一度放射線治療を受けることはできますか?
治療を行った部位やあてた放射線の量によって異なります。
放射線腫瘍医の診察を受けていただき、医師が判断することになります。
このほか、放射線治療に関する些細な疑問など、お気軽にスタッフにお問い合わせください。
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放射線治療ががんに効く理由について

細胞に放射線があたると少なからずダメージを受けます。ダメージを受けた細胞は元通りにもどろうとする修復能力がありますが、がん細胞と正常細胞では、この能力に差があります。
がん細胞は正常細胞より修復能力が低く、回復するまで時間を要します。
この能力の差を利用して放射線治療は行われます。正常細胞が回復し、がん細胞が回復する前のタイミングで治療を繰り返し行うことで、がん細胞だけにダメージが徐々に蓄積され、最終的には修復機能が失われ死んでしまいます。
しかし、放射線に抵抗性を示すがん細胞もあります。その場合は放射線治療の適用から外れることがあります。 また患者さんの病状によっては、治療できないこともあります。 放射線腫瘍医の診察を受けて、放射線治療の適応となるかご相談ください。

がん治療に利用される放射線は

  • 一般的にX線や電子線を利用した治療が普及しています。最近では水素や炭素の原子核を利用する粒子線治療などがあります。
    当センターでは、X線を利用した放射線治療を行っています。

  • X線とは、物質を透過する性質を持った光(電磁波)のことで

    テレビや携帯電話などで利用されている電波
    体熱として発せられている赤外線
    可視光(七色の虹)
    日焼けの原因となる紫外線

    などと同じ仲間です。
    光は波として伝わっていく性質を持っており、波の長さ(波長)が短くなるほど、物質を透過しやすくなります。

治療計画:治療する場所が頭部や頭頸部(首)の方

シェル作成

シェルを作成している様子

首から上の場所を治療される方は、シェルという固定具を作ります。
放射線治療用のお面のようなもので、毎回かぶって治療を行います。治療中の体の動きを抑制し、正確に放射線があたるようにするための重要な器具です。

シェル作成の為に頭や首の型を取る様子

シェルを温めて軟らかくし、頭や首の型をとります。その際、火傷しないように顔全体にあらかじめ、頭巾をかぶっていただきます。

シェルをかぶったままCT撮影を行う様子

CT撮影はシェルをかぶったまま行います。

治療計画:それ以外の場所の方(乳がんや前立腺がんなどの首から下の部分)

体に直接、線を書かせていただきます。放射線をあてる場所を示す重要な目印となりますので、消さないようご注意ください。

放射線治療の為に体に直接線を書いている様子

治療計画では、体の位置合わせの目安となる線を青色のマジックで描きます。補助的に目印のテープを貼ることもあります。

IMRT等の放射線治療を行う為の固定具の写真

IMRTのような高精度の放射線治療を行うときは、より体を安定させるための固定具の作成も行います。