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遺伝子パネルを用いたリキッドバイオプシーにより肺癌治療耐性化を検出(発がん制御研究部)


リキッドバイオプシーは、生体から得られる血液や尿などを用いて診断に活用する技術です。特に癌患者の血中から得られる腫瘍由来のDNAを検出して、癌の診断やモニタリングを行う試みは盛んに検討されています。本報告では、EGFR(上皮増殖因子受容体)遺伝子が活性化しており、これを標的とする薬剤であるオシメルチニブで治療している肺癌患者の治療中に採血し、血液中の多数の遺伝子をまとめて次世代シーケンサーで解析することで、再発の原因や時期などの予測ができるかを検討しました。再発した患者ではEGFR遺伝子の活性化につながる変異が高頻度に検出され、再発の診断にリキッドバイオプシーが有用であることが示されました。また、再発に際してはBRAF遺伝子など、別のがん遺伝子の活性化が起こっていることも示唆されました。

LiquidBiopsy

画像説明文

発表論文
Ito S., et al., Multi-gene Liquid Biopsy to Detect Resistance to First-line Osimertinib in Patients With EGFR-mutated Lung Adenocarcinoma. Anticancer Research November 2023
https://ar.iiarjournals.org/content/43/11/5031