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ご挨拶


かつて、がんは簡単には治癒しない大変怖い病気でしたが、現在では多くのがん患者が社会に復帰し、天寿を全うできる時代になりました。その背景には基礎研究による「がんのより正しい理解」とそれに基づく合理的な診断治療のための基盤技術の開発がありました。例えば最新の分子標的薬剤は過去の化学療法よりもずっと高い効果を示しますが、それは、がんの病態解明から治療薬開発につながる多くの基礎研究の蓄積の結果です。

わが国で2023年に制定された「がん対策推進基本計画」では”がん患者を含めた 全ての 国民ががんに関する正しい知識を持ち、(中略)、全ての国民とがんの克服を目指す”ことを目標と定めています。がんに関する正しい知識を持つには、がんの基礎研究が最も重要かつ効率的です。当センターは最先端の研究成果に基づく、新しく効果的な診断治療技術をできるだけ早く県民に還元することが使命であり、研究所もその一員として特に「がんに関する正しい知識を持つこと」について活動してまいります。

さらに当研究所は、東北大学大学院医学系研究科の連携大学院として、次代を担うがん専門医師および研究者の養成にも力をいれています。日々診療に従事しつつ基礎研究にも参画できるのは、若手医師には大変魅力的な環境であり、優秀な医師の育成を通じて県民の医療に資することにもなります。がんの病態に関する最先端の知識を若手医師が習得し、日々の臨床に還元できるようにするのも研究所の務めです。

宮城県立がんセンター研究所 研究所長 安田 純の写真

最後になりますが、宮城県立がんセンター研究所は病院の中に研究所があるという利便性を生かした、ここでしかできない独自の研究を通じてがんの病態を解明し、治療成果に結びつくことを目指すことで宮城県民のがん診療に貢献してまいります。県民の皆様のさらなるご支援をどうぞよろしくお願い申し上げます。

地方独立行政法人 宮城県立病院機構
宮城県立がんセンター研究所
研究所長 安田 純