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がん疫学・予防研究部


研究員構成

金村 政輝 部長
東北大学医学系研究科連携講座 がん疫学・予防学分野 教授
南 優子 共同研究員(大崎市民病院健康管理センター)

研究紹介

疫学は、集団における疾病の分布とその決定因子に関して研究を行うとともに、疾病による有害事象に対する予防手段を確立し評価するための科学です。
がんについて具体的に述べれば、

  1. がんの危険(予防)因子を解明すること

  2. 既存もしくは新たな検診や治療法の有効性を評価すること

  3. 地域のがんの罹患、死亡の動向を分析して適切な対策を立案すること

  4. 実行された対策の効果を評価すること

があげられます。

当部では、これらにかかわる研究を宮城県の地域がん登録資料、当センターで実施している質問紙調査、他施設との共同で行っているコホート研究のデータ等を利用して行うことにより、宮城県および日本におけるがんの罹患や死亡の減少に寄与することを目指しています。

現在の研究項目

1.がん罹患率・死亡率の動向にかかわる要因の検討

宮城県や全国の地域がん登録のデータなどを利用してがんの罹患率や死亡率の動向に関して詳細な検討を行った上でその背景にある要因を明らかにしています。
このうち近年顕著な増加を示している前立腺がんについては宮城県における罹患率の推移をage-period-cohort modelにより検討し、時代効果に加えて世代効果の存在を示しました。
また肺がんについてはその全国における組織型別の推移をjoinpoint analysisにより検討し、男性における扁平上皮癌の減少ならびに腺癌の増加の程度をAPC (annual percent change)を算出して明らかにしました。

2.がんのリスクファクターに関する分析疫学的検討

当センターの初回入院者を対象として行っている質問紙調査のデータベースに基づき症例対照研究の手法を用いてがんのリスクファクターに関する各種検討を行っています。
現在、トリプルネガティブ乳がんの危険因子について解析をすすめています。
また、日本人における受動喫煙曝露による疾患リスク上昇の程度に関し大規模コホート研究のデータの分析を行っています。

3.がん患者の予後を規定する要因の検討

上記質問紙調査のデータベースと当センターの院内がん登録データのレコードリンケージを実施し、がん患者の予後にかかわる要因を検討しています。
これまでに女性の未婚者における肺がんの予後の低下や、肥満者において乳がん患者の死亡リスクが上昇傾向にあることを明らかにしています。

4.がん検診の精度および有効性に関する検討

東北大学の各分野や財団法人宮城県対がん協会と共同で各種がん検診の精度や有効性に関する検討をすすめています。
近年の成果としては、乳がんにおけるマンモグラフィ併用検診の年齢階級別の精度や胃がん検診の精密検査として実施される内視鏡検査の精度を検診受診者のデータと宮城県の地域がん登録資料との照合により明らかにしています。
また大腸がん検診が地域に与える死亡率減少効果の程度の検討を、市町村別の検診発見がんの割合と死亡率の変化との関連の分析により試みています。