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宮城県立がんセンター病院情報の公表(令和6年度)



宮城県立がんセンター 病院情報の公表 (対象期間 令和6年6月1日~令和7年5月31日)

医療法における病院等の広告規制について(厚生労働省)

令和6年度 年齢階級別退院患者数

年齢区分 0~ 10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~
患者数 - 24 23 120 298 723 1,298 2,192 866 66
・60代及び70代の患者さんの割合が高く6割を超えています。
・令和6年度中に当院を退院した患者数を年齢別(10歳刻み)に集計したものです。
・「令和7年度 病院情報の公表の集計条件等について」に基づいて作成しているため、10件未満の患者数はハイフン(-)で表示されます。

診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)

婦人科

DPCコード DPC名称 患者数 平均在院日数(自院) 平均在院日数(全国) 転院率 平均年齢 患者用パス
120010xx99x30x 卵巣・子宮附属器の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等2 3あり 定義副傷病 なし 180 8.80 4.12 0.00% 62.64
12002xxx99x40x 子宮頸・体部の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等2 4あり 定義副傷病 なし 93 8.77 4.07 0.00% 61.38
12002xxx01x0xx 子宮頸・体部の悪性腫瘍 子宮悪性腫瘍手術等 手術・処置等2 なし 92 9.65 9.84 0.00% 55.34
120010xx99x50x 卵巣・子宮附属器の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等2 5あり 定義副傷病 なし 64 8.39 3.96 0.00% 58.41
120010xx01x0xx 卵巣・子宮附属器の悪性腫瘍 子宮附属器悪性腫瘍手術(両側)等 手術・処置等2 なし 31 12.06 11.58 0.00% 59.23
当院で診断・初回治療を行っている最も多い疾患は子宮体部悪性腫瘍、次いで卵巣・子宮附属器悪性腫瘍、子宮頸部悪性腫瘍です。再発中~高リスク群の術後、進行癌に対しては化学療法を行う必要があります。
表に示された診断群別患者数は昨年と比較し上位が入れ替わり、今年度は卵巣・子宮附属器悪性腫瘍に対する化学療法症例が1位、4位(ベバシツマブあり)、子宮頸・体部の悪性腫瘍に対する化学療法が2位となりました。卵巣・子宮附属器悪性腫瘍ではPARP阻害剤維持療法の登場により、治療しながら担癌長期生存の患者が明らかに増えてきています。またセカンドライン以降の殺細胞性治療薬に血管新生阻害剤であるベバシツマブを上乗せすることで予後改善に繋がる症例もあります。再発・進行子宮頸・体癌に対する化学療法は従来の殺細胞性化学療法に加えて分子標的薬や免疫チェックポイント阻害剤などの適応が広がっています。3位の子宮頸・体部鏡視下手術は昨年同様当科で増加傾向にある治療内容の一つです。5位の卵巣・子宮附属器悪性腫瘍手術は侵襲度が高い術式となることあり、進行卵巣癌に対しての完全切除・残存を最小限とする腫瘍減量手術を目指して他臓器合併切除を要する症例も多く扱っています。

消化器内科

DPCコード DPC名称 患者数 平均在院日数(自院) 平均在院日数(全国) 転院率 平均年齢 患者用パス
060100xx01xxxx 小腸大腸の良性疾患(良性腫瘍を含む) 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術等 247 2.84 2.57 0.00% 69.08
060020xx04xxxx 胃の悪性腫瘍 内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術等 82 9.88 7.45 0.00% 72.26
060340xx03x00x 胆管(肝内外)結石、胆管炎 内視鏡的胆道ステント留置術等 処置2なし 副傷病なし 42 10.12 8.88 0.00% 74.64
060050xx99000x 肝・肝内胆管の悪性腫瘍(続発性を含む) 手術なし 処置1なし 処置2なし 副傷病なし 35 11.06 8.13 2.86% 71.60
06007xxx9910xx 膵臓、脾臓の腫瘍 超音波内視鏡下穿刺吸引生検法等 31 5.13 4.08 0.00% 71.10
大腸がん検診などで異常を指摘された患者さんに対して大腸内視鏡検査を行います。発見された大腸腺腫・早期癌に対して入院の上、内視鏡的粘膜切除術(1-2泊)、内視鏡的粘膜下層剥離術(4-5泊)を行っています。
胃癌(胃の悪性腫瘍)は、早期発見する事により完治する疾患のひとつです。
早期発見された初期の胃癌は、内視鏡的粘膜下層剥離術に代表される内視鏡治療により、約10日の入院で治療が行われています。
胆管結石、胆道狭窄あるいは急性胆管炎などの胆道疾患に対して内視鏡や超音波内視鏡を用いた診断・治療を行っております。
肝細胞癌(肝臓の悪性腫瘍)に対する内科的治療としては、肝動脈塞栓療法(TACE)、経皮的エタノール局注療法(PEI)、経皮的ラジオ波焼灼療法(RFA)を行っています。肝動脈塞栓術(TACE)不応例や進行例に対しては、内科的治療として化学療法を積極的に行っております。
膵癌(膵臓の悪性腫瘍)に対して、正確な組織診断と進展度診断を行い、早期に適切な手術あるいは抗がん剤治療が受けられるよう対応しています。膵癌が原因の黄疸に対してステント留置を含むドレナージ治療も積極的に行っております。

泌尿器科

DPCコード DPC名称 患者数 平均在院日数(自院) 平均在院日数(全国) 転院率 平均年齢 患者用パス
110080xx991xxx 前立腺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1 あり 168 3.65 2.45 0.00% 71.28
110070xx03x20x 膀胱腫瘍 膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術 手術・処置等2 2あり 定義副傷病 なし 77 6.56 6.63 0.00% 73.65
110080xx01xxxx 前立腺の悪性腫瘍 前立腺悪性腫瘍手術等 51 12.45 11.11 0.00% 67.55
110070xx99x20x 膀胱腫瘍 手術なし 手術・処置等2 2あり 定義副傷病 なし 38 7.21 8.64 0.00% 77.74
110060xx99x20x 腎盂・尿管の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等2 2あり 定義副傷病 なし 22 4.09 8.72 0.00% 70.50
患者数は、診断群分類別では記載の順通りですが、疾患別では、膀胱がん、前立腺がん、腎細胞がん、腎盂尿管がんの順になっています。
国立がん研究センターがん対策情報センターの最新がん統計(2025/6/13更新)によれば、2021年に新たに診断された前立腺がんの症例数は95,584例で、部位別がん罹患数では男性の第1位となっています。前立腺がん検診などでPSA高値を指摘されて診断に至る事がほとんどです。確定診断には前立腺針生検(組織を採取する検査)が必要です。当院ではMRI画像を基に標的を狙って生検を行う「MRI画像融合前立腺針生検」を実施しています。宮城県では当院にしかない検査器械のため、毎年多数の症例をご紹介いただいています。精度の高い生検を実施するためには、適切な方法で撮影されたMRI画像と画像を読む技術が必要です。そのためご紹介いただいた後に、改めて当院でM R Iを撮影させていただくことがあります。前立腺がんに対する根治治療として前立腺全摘術、あるいは放射線治療を行います。転移がんなど根治治療の適応とならない場合は内分泌治療、抗がん剤治療を行います。近年は、ある特定のがん抑制遺伝子に変異がある場合のみ使用可能な治療薬も登場しています。
膀胱がん、腎盂・尿管がんは、肉眼的な血尿を契機に診断される事がほとんどです。稀にかかりつけ医での定期的なエコー検査や検尿で無症状のうちに発見される場合もありますので、かかりつけ医を持つことは非常に重要です。治療は手術が第一選択です。化学療法は、手術適応のない進行がんの治療や術前術後の補助療法として行っています。放射線治療(±化学療法)は膀胱全摘術の適応のない進行がんで行う事があります。近年、根治切除不能な進行した膀胱がんに対して免疫チェックポイント阻害薬と抗体薬物複合体と呼ばれるタイプの薬剤を組み合わせた新しい治療も行われるようになり、一定の治療成績が認められています。
腎細胞がんは自覚症状なく発生し進行することが多いため、かかりつけ医での定期的なエコー検査や別の病気の検査中に偶然見つかる事が多いです。既に転移のある進行がんの場合は、転移による痛みや発熱などの症状がきっかけとなり診断に至ることもあります。治療は、転移がなければ腎全摘術あるいは腎部分切除術などの手術を行います。一部の限られた症例では、放射線治療(定位照射)を行う事があります。腎臓局所で癌が進行していたり、転移が多かったり、その他の理由で切除不能と判断した場合は薬物療法を行います。分子標的薬、免疫チエックポイント阻害薬(抗PD-1抗体、抗PD-L1抗体)などが多数登場し治療の幅が広がってきています。

血液内科

DPCコード DPC名称 患者数 平均在院日数(自院) 平均在院日数(全国) 転院率 平均年齢 患者用パス
130030xx99x5xx 非ホジキンリンパ腫 手術なし 手術・処置等2 5あり 33 26.97 19.30 0.00% 69.91
130030xx99xBxx 非ホジキンリンパ腫 手術なし 手術・処置等2 Bあり 30 21.20 12.23 0.00% 72.40
130030xx99x4xx 非ホジキンリンパ腫 手術なし 手術・処置等2 4あり 25 10.44 8.65 0.00% 74.32
130040xx99x5xx 多発性骨髄腫、免疫系悪性新生物 手術なし 手術・処置等2 5あり 21 20.48 14.69 0.00% 74.24
130010xx99x9xx 急性白血病 手術なし 手術・処置等2 9あり 19 11.89 12.45 0.00% 74.26
130030xx97x50x 非ホジキンリンパ腫 手術あり 手術・処置等2 5あり 定義副傷病 なし 19 48.53 27.53 0.00% 75.63
造血器悪性腫瘍に対しては、日本血液学会造血器腫瘍診療ガイドラインに沿った治療を行っています。
近年高齢化がすすみ、患者さんの年齢、全身状態に合わせて治療を検討する必要性が高くなってきています。

非ホジキンリンパ腫
悪性リンパ腫の治療は抗がん剤による化学療法と放射線治療が中心になります。リンパ節生検等の組織検査を行うことによって病型を特定し, 適切な治療法を選択することが重要です。B細胞リンパ腫に対するCD20抗体リツキシマブ(リツキサン®), 抗CD79a抗体ポラツズマブ ベドチン(ポライビー®), 濾胞性リンパ腫に対するオビニツヅマブ(ガザイバ®)等適切な薬剤の選択が可能となるからです。CD30陽性末梢性T細胞リンパ腫に対しては, ブレントキシマブ ベドチン(アドセトリス®)を併用したBV-CHP療法が推奨されています。当科では放射線治療科と定期的にカンファランスを行い, 患者さんが円滑に放射線治療を受けることができるように工夫をしています。最近悪性リンパ腫は再発時にもさまざまな薬剤を使用し, 病勢のコントロールをすることが可能となってきています。濾胞性リンパ腫に対するリツキシマブ(リツキサン®)とレナリドミド(レブラミド®)の併用療法(R2療法)は殺細胞性薬剤を使用しないchemo free regimenとして血球減少等の合併症を少なくすることが可能となりました。当院では, 再発・難治性びまん性大細胞型リンパ腫, 濾胞性リンパ腫に対する二重特異性抗体(エプキンリ®, ルンスミオ®)の経験も豊富です。また, 再発・難治性T細胞リンパ腫に対する薬剤(フォロデシン塩酸塩(ムンデシン®), プララトレキサート(ジフォルタ®), ロミデプシン(イストダックス®), ツシジノスタット(ハイヤスタ®), デニロイキン ジフテトクス(レミトロ®), ダリナパルシン(ダルビアス®))が相次いで使用可能となり, 今まで限られた治療薬しかなかった再発・難治性T細胞リンパ腫患者さんに対しても治療が可能となってきています。当科では, 適応のある患者さんに対しては自家末梢血幹細胞移植も積極的に行っています。

多発性骨髄腫
症状があり進行した患者さんに抗がん剤の治療を開始します。患者さんの状態によって2剤併用, 3剤併用, あるいは4剤併用化学療法を選択し治療を行っています。多発性骨髄腫は移植適応のある患者さん(65歳未満, 臓器障害なし)と移植適応のない患者さん(65歳以上)にわけて治療が行われます。当院でも移植が適応となる患者さんには積極的に自家末梢血幹細胞移植を行っています。CD38 抗体療法(ダラツムマブ(ダラキューロ®), イサツキシマブ(サークリサ®))を含む併用療法が可能となり, 多発性骨髄腫の治療成績は改善を示しています。再発時にも患者さんの全身状態によって適切な治療法の選択を行います。またエルラナタマブ(エルレフィオ®), テクリスタマブ(テクベイリ®), トワルケタマブ(タービー®)などの二重特規制抗体も導入しております。多発性骨髄腫は骨・腎臓に病変が及ぶことが多く, 痛みや腎機能障害が問題となる場合が多くあります。当院では, 整形外科などの複数の科と相談し, これらの症状に対しても治療を行います。症状がなく, 治療が必要ない場合には, 定期的に症状をみながら経過観察する場合もあります。

急性骨髄性白血病
初発急性骨髄性白血病(AML)の治療戦略は治癒を目指した強力な化学療法であり, 多剤併用療法が基本となります。化学療法による臓器障害や合併症に耐えられるかを年齢(65歳未満と65歳以上), 臓器機能, 全身状態などによって慎重かつ厳密に判断する必要があります。65歳未満の若年者AMLに対する標準的寛解導入療法はアンソラサイクリン系薬剤(ダウノマイシン®, あるいはイダマイシン®)と標準量シタラビン(キロサイド®)の併用療法です。初発時の染色体核型と遺伝子異常による予後層別化によって必要な患者さんには積極的に同種造血幹細胞移植を施行しています。
一方65歳以上の高齢者AMLに対しては白血病の予後因子, 患者さんの身体機能, 患者さん・ご家族の希望などにより治療の強度を決定します。若年者に準じた強力化学療法を行う場合もありますが, 分子標的薬であるベネクレクスタ®とアザシチジン®の併用療法, ベネクレクスタ®と低用量シタラビン®の併用療法, 低用量シタラビンや低用量シタラビンとアンソラサイクリン等薬剤の併用療法(CAG療法)などの低用量化学療法を選択する場合もあります。患者さんの全身状態によって症状緩和を中心とした治療を行う場合もあります。

頭頚部外科・頭頚部内科

DPCコード DPC名称 患者数 平均在院日数(自院) 平均在院日数(全国) 転院率 平均年齢 患者用パス
03001xxx0210xx 頭頸部悪性腫瘍 頸部悪性腫瘍手術等 手術・処置等1 あり 手術・処置等2 なし 48 40.71 27.02 0.00% 70.40
03001xxx0200xx 頭頸部悪性腫瘍 頸部悪性腫瘍手術等 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 45 17.24 12.45 0.00% 67.69
100020xx010xxx 甲状腺の悪性腫瘍 甲状腺悪性腫瘍手術 切除(頸部外側区域郭清を伴わないもの)等 手術・処置等1 なし 44 11.25 7.90 0.00% 64.48
03001xxx99x70x 頭頸部悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等2 7あり 定義副傷病 なし 32 7.59 6.52 3.12% 65.50
03001xxx99x0xx 頭頸部悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等2 なし 27 15.89 12.16 18.52% 75.22
頭頸部には呼吸・食事(咀嚼・嚥下)・発声・味覚・聴覚など社会生活を送る上で重要な機能が集中しています。また、それに加え、顔面の形態の維持や表情の形成を行うのも頭頸部であり整容的な配慮も必要です。そのため、頭頸部癌治療においては生命予後の向上とともに機能温存への配慮が必要です。そのため、手術治療においても一般的な手術治療に加え、再建手術を行うことにより(その他の手術等ありの項目)機能温存や顔面の整容などへの機能の維持を図っています。また、放射線療法、化学療法も感受性の高いがんが頭頸部には多いこともあり生命予後、機能温存を図るうえで重要な役割を果たしています。この3者を合わせ、集学的治療を行うことで生命予後、機能温存を少しでも改善するよう取り組んでおります。

呼吸器内科

DPCコード DPC名称 患者数 平均在院日数(自院) 平均在院日数(全国) 転院率 平均年齢 患者用パス
040040xx9910xx 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1 あり 手術・処置等2 なし 93 2.13 3.03 0.00% 72.24
040040xx9900xx 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 62 16.89 13.41 8.06% 74.39
040040xx9905xx 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 5あり 34 27.76 18.72 0.00% 69.91
040040xx99040x 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 4あり 定義副傷病 なし 27 13.89 8.16 0.00% 71.74
040040xx99060x 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 6あり 定義副傷病 なし 27 20.11 14.00 0.00% 72.96
肺癌の診断および治療方針の決定には、肺の腫瘍組織から細胞を得る必要があります。気管支鏡検査は重要な検査方法の一つで、当院では1泊入院の上で、先進的な気管支鏡機器を用いて、苦痛が少なく安全に検査ができるようにしています。
診断が確定した後は、化学放射線療法の適応がある場合には化学放射線療法を、遠隔転移がある場合には腫瘍組織からの遺伝子情報などに基づいて、化学療法、分子標的治療、免疫療法を中心に、最適な治療を行うように努めています。

消化器外科

DPCコード DPC名称 患者数 平均在院日数(自院) 平均在院日数(全国) 転院率 平均年齢 患者用パス
060035xx0100xx 結腸(虫垂を含む。)の悪性腫瘍 結腸切除術 全切除、亜全切除又は悪性腫瘍手術等 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 55 16.69 14.81 0.00% 70.35
060020xx02xxxx 胃の悪性腫瘍 胃切除術 悪性腫瘍手術等 37 21.14 18.48 0.00% 73.62
060040xx0300xx 直腸肛門(直腸S状部から肛門)の悪性腫瘍 直腸切除・切断術 切除術等 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 25 15.96 14.91 0.00% 66.44
060050xx020xxx 肝・肝内胆管の悪性腫瘍(続発性を含む。) 肝切除術 部分切除等 手術・処置等1 なし 21 18.29 13.83 0.00% 67.33
060040xx0310xx 直腸肛門(直腸S状部から肛門)の悪性腫瘍 直腸切除・切断術 切除術等 手術・処置等1 あり 手術・処置等2 なし 15 28.60 22.75 0.00% 65.60
国立がん研究センターがん対策情報センターの最新統計によると、2021年に新たに診断されたがん患者数は男女合わせて約98万8,900例でした。部位別では、大腸がん(結腸がんと直腸がんを総称して大腸がんと呼びます)が最も多く、続いて肺がん、胃がんの順になっています。
当院における症例数でも結腸がんが最も多く、直腸がんも上位に入っており、全体として大腸がんの患者さんが最も多い状況です。

胃がんについては、全国的には罹患者数が年々減少傾向にありますが、当院消化器外科では依然として大腸がんに次いで2番目に多い疾患です。当院では胃がん手術の約8割を腹腔鏡やロボットを用いた低侵襲手術で行っており、この実績から多くの胃がん症例が集まっているのかもしれません。

症例数で4位となったのは、肝・肝内胆管の悪性腫瘍(転移性腫瘍を含む)です。近年は大腸がんの増加に伴い、大腸がんの肝転移が増加しています。当院ではこれに対しても腹腔鏡やロボットを用いた低侵襲の肝部分切除を積極的に行っています。
従来、肝臓は右上腹部の肋骨の奥に位置するため、大きく切開して手術を行う必要がありました。また、再発によって再手術が必要になる場合、癒着による手術時間の延長が患者さんへの大きな負担となっていました。現在では低侵襲手術の導入により、これらの負担を軽減し、繰り返しの手術にも対応できるようになっています。

乳腺外科

DPCコード DPC名称 患者数 平均在院日数(自院) 平均在院日数(全国) 転院率 平均年齢 患者用パス
090010xx010xxx 乳房の悪性腫瘍 乳腺悪性腫瘍手術 乳房部分切除術(腋窩部郭清を伴うもの(内視鏡下によるものを含む。))等 手術・処置等1 なし 89 9.00 9.77 0.00% 60.76
090010xx02xxxx 乳房の悪性腫瘍 乳腺悪性腫瘍手術 乳房部分切除術(腋窩部郭清を伴わないもの) 79 6.42 5.50 0.00% 62.11
090010xx99x4xx 乳房の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等2 4あり 44 3.91 3.64 0.00% 51.00
090010xx99x6xx 乳房の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等2 6あり 17 2.00 3.65 0.00% 55.59
090010xx99x0xx 乳房の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等2 なし 12 7.58 9.75 0.00% 69.92
1位の乳房切除等は複数の手術をまとめたもの、2位の乳房部分切除術(腋窩郭清を伴わないもの)は、主に早期乳がんに対して行われる手術で、別項の主要手術別患者数を参考にしてください。3位と4位は主に頭皮冷却装置を用いた化学療法の患者さんで、基本的には1泊2日で行っています。5位は、乳がんが進行して症状が出た人に対する緩和ケアなどです。

呼吸器外科

DPCコード DPC名称 患者数 平均在院日数(自院) 平均在院日数(全国) 転院率 平均年齢 患者用パス
040040xx02x0xx 肺の悪性腫瘍 肺悪性腫瘍手術 肺葉切除又は1肺葉を超えるもの等 手術・処置等2 なし 126 11.84 9.82 0.00% 71.32
040030xx97xxxx 呼吸器系の良性腫瘍 手術あり 18 11.33 8.44 0.00% 67.00
040040xx9900xx 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 16 9.50 13.41 0.00% 75.00
040040xx99040x 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 4あり 定義副傷病 なし 16 14.31 8.16 0.00% 71.25
040040xx99041x 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 4あり 定義副傷病 あり 11 17.09 13.08 0.00% 74.36
肺がんは我が国で最も死亡数の多いがんです。呼吸器外科では肺がんの外科診療に最も重点を置いて取り組んでいます。手術は95%以上が胸腔鏡手術となっています。当院は検診施設からの紹介例が多いため、小さな腫瘍で術前診断が難しいケースも切除対象となります。切除例の10%程度は炎症性のしこり、肺化膿症、気胸、その他の良性腫瘍の手術です。これらの手術は胸腔鏡下でおこない、さらにロボット支援下手術、単孔手術などの低侵襲アプローチで実施しています。
呼吸器外科では肺がんの手術後に行う再発予防の抗がん剤治療などは、学会の定めるガイドラインに準じて実施しています。術後再発された方の治療では、脳や骨や肺転移など局所の制御が必要なものは放射線科との連携にて放射線治療を併用します。最先端の新薬の治験などについては、呼吸器内科との合同カンファレンスにて治療方針を決定しています。

腫瘍内科

DPCコード DPC名称 患者数 平均在院日数(自院) 平均在院日数(全国) 転院率 平均年齢 患者用パス
06007xxx97x5xx 膵臓、脾臓の腫瘍 その他の手術あり 手術・処置等2 5あり 24 14.25 16.22 4.17% 68.29
060035xx99x0xx 結腸(虫垂を含む。)の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等2 なし 15 10.67 7.91 0.00% 67.60
060020xx9900xx 胃の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 14 15.00 11.13 14.29% 69.43
060035xx97x40x 結腸(虫垂を含む。)の悪性腫瘍 その他の手術あり 手術・処置等2 4あり 定義副傷病 なし 11 17.00 13.62 0.00% 66.55
060010xx99x40x 食道の悪性腫瘍(頸部を含む。) 手術なし 手術・処置等2 4あり 定義副傷病 なし 10 8.50 8.61 0.00% 70.40
06007xxx9900xx 膵臓、脾臓の腫瘍 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 10 9.20 11.01 0.00% 71.50
180050xx99x1xx その他の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等2 1あり 10 13.20 11.79 10.00% 70.10
当科では主に胃癌・膵臓癌・大腸癌・食道癌などの消化管悪性腫瘍に対して抗癌剤治療を行っています。近年、各種がんの抗がん剤治療において薬剤選択のために行うバイオマーカー検査の種類が増えており、より適切な薬剤選択ができるようになりつつあります。また、腫瘍の影響で食事が摂れない患者さんには中心静脈カテーテルポートを利用した在宅点滴を導入し、家で点滴をしながら外来通院で抗がん剤治療を行うこともあります。患者さんの病態や状況に合わせて最適な治療が提供できるよう取り組んでおります。

整形外科

DPCコード DPC名称 患者数 平均在院日数(自院) 平均在院日数(全国) 転院率 平均年齢 患者用パス
070010xx970xxx 骨軟部の良性腫瘍(脊椎脊髄を除く。) 手術あり 手術・処置等1 なし 77 6.92 4.65 0.00% 60.00
180060xx97xxxx その他の新生物 手術あり 18 8.17 5.63 0.00% 41.72
180060xx99xxxx その他の新生物 手術なし 16 4.06 5.46 6.25% 52.69
070040xx99x2xx 骨の悪性腫瘍(脊椎を除く。) 手術なし 手術・処置等2 2あり 14 29.29 19.51 7.14% 72.79
070040xx99x0xx 骨の悪性腫瘍(脊椎を除く。) 手術なし 手術・処置等2 なし 11 4.45 9.18 0.00% 64.73
070041xx02x0xx 軟部の悪性腫瘍(脊髄を除く。) 四肢・躯幹軟部悪性腫瘍手術 手術・処置等2 なし 11 18.09 17.01 0.00% 65.82
骨・軟部腫瘍について、DPCコードでの診断群の分類が難しく、特に良性腫瘍については、骨腫瘍と軟部腫瘍が同一のコードになっているため、DPCコードの分類で全体像を把握することが困難です。骨・軟部腫瘍の治療の基本は手術ですので、当科の入院症例は手術目的が最も多いです。手術例についての内訳については、別項の「診療科別腫瘍手術別患者数等」の説明をご覧いただければと存じます。入院症例のうち、悪性骨・軟部腫瘍の進行例で手術適応ではない症例においては、化学療法や放射線治療も行っています。転移性骨腫瘍の場合は原発と比較し手術を行わない症例が多く、おもに照射やデノスマブ、ゾレドロン酸といった骨修飾薬による治療を行います。病的骨折を起こした際には骨接合術や腫瘍型人工骨頭置換術などにて対応しています。骨転移により見つかった原発不明がんの原発検索も当科で積極的に行っており、採血や画像検査、および生検により診断をつけています。透視やエコー下の生検が困難である症例においては放射線診断科に依頼しCTガイド下経皮針生検を積極的に行っております。

緩和ケア内科

DPCコード DPC名称 患者数 平均在院日数(自院) 平均在院日数(全国) 転院率 平均年齢 患者用パス
040040xx9900xx 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 36 40.11 13.41 2.78% 77.39
060035xx99x0xx 結腸(虫垂を含む。)の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等2 なし 11 47.27 7.91 0.00% 69.36
06007xxx9900xx 膵臓、脾臓の腫瘍 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 11 23.36 11.01 0.00% 72.91
060020xx9900xx 胃の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 10 20.70 11.13 0.00% 76.70
03001xxx99x0xx 頭頸部悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等2 なし - - 12.16 - -
令和6年度の当緩和ケア内科入院患者の腫瘍部位別での集計結果は、1)肺、2)結腸(虫垂を含む)、3)膵臓、4)胃、5)頭頚部、の順番で上位5位を占める結果となりました。前年度と比べ一部順位の入れ替わりはありますが、同じ腫瘍部位が占めています。ここには記載のない乳腺や婦人科腫瘍の頻度も決して低くはありませんが、概ね全国の平均に沿った結果と考えます。上位5位のなかでは肺が数量で他部位を引き離した結果となりました。これらの内容は当センターの診療実態を反映しているものと思われます。

・「令和7年度 病院情報の公表の集計条件等について」に基づいて作成しているため、10件未満の患者数はハイフン(-)で表示されます。

脳神経外科

DPCコード DPC名称 患者数 平均在院日数(自院) 平均在院日数(全国) 転院率 平均年齢 患者用パス
130030xx99x6xx 非ホジキンリンパ腫 手術なし 手術・処置等2 6あり 21 48.29 15.67 4.76% 66.62
130030xx97x60x 非ホジキンリンパ腫 手術あり 手術・処置等2 6あり 定義副傷病 なし 14 80.43 39.38 0.00% 68.86
130030xx99x2xx 非ホジキンリンパ腫 手術なし 手術・処置等2 2あり 11 25.82 24.67 0.00% 68.00
130030xx99x3xx 非ホジキンリンパ腫 手術なし 手術・処置等2 3あり - - 14.89 - -
130030xx97x3xx 非ホジキンリンパ腫 手術あり 手術・処置等2 3あり - - 29.22 - -
中枢神経系原発リンパ腫、悪性神経膠腫、転移性脳腫瘍等の悪性脳腫瘍の治療が中心です。手術療法だけでなく、化学療法、放射線療法等を組み合わせ、多方面から疾患にアプローチしています。

・「令和7年度 病院情報の公表の集計条件等について」に基づいて作成しているため、10件未満の患者数はハイフン(-)で表示されます。

放射線治療科

DPCコード DPC名称 患者数 平均在院日数(自院) 平均在院日数(全国) 転院率 平均年齢 患者用パス
110080xx99000x 前立腺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 12 2.00 6.74 0.00% 74.08
110080xx9902xx 前立腺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 2あり - - 23.10 - -
060040xx99x2xx 直腸肛門(直腸S状部から肛門)の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等2 2あり - - 21.26 - -
090010xx99x2xx 乳房の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等2 2あり - - 25.66 - -
放射線治療は基本的に通院で行っていますが、遠方在住や体調の事情などにより通院治療の困難な方については、入院していただいて治療を行っています。

・「令和7年度 病院情報の公表の集計条件等について」に基づいて作成しているため、10件未満の患者数はハイフン(-)で表示されます。

初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数

初発 再発 病期分類基準(※) 版数
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃癌 108 17 10 29 - 44 1 8
大腸癌 49 23 42 38 - 66 1 8
乳癌 128 61 20 - - 36 1 8
肺癌 100 39 79 72 10 276 1 8
肝癌 14 14 - - - 55 1 8
UICC(国際対がん連合)が定めたTNM悪性腫瘍の分類に基づいて、T(原発腫瘍の広がり)、N(所属リンパ節転移の有無と拡がり)、M(遠隔転移の有無)を評価し,癌の進行度と拡がりをがんのstageとして分類するものです。
・「令和7年度 病院情報の公表の集計条件等について」に基づいて作成しているため、10件未満の患者数はハイフン(-)で表示されます。

成人市中肺炎の重症度別患者数等

患者数 平均在院日数 平均年齢
軽症 - - -
中等症 22 16.05 74.18
重症 11 17.00 76.45
超重症 - - -
不明 - - -
・成人の市中肺炎の患者さんについて,重症度別に患者数・平均在院日数・平均年齢を集計したものです。
・症例数では中等症の割合が最も多くなっています。
・「令和7年度 病院情報の公表の集計条件等について」に基づいて作成しているため、10件未満の患者数はハイフン(-)で表示されます。

脳梗塞のICD10別患者数等

脳梗塞の患者数等

発症日から 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率
3日以内 - - - -
その他 - - - -
・脳梗塞を発症した患者数・平均在院日数・平均年齢・転院率を示しています。
・「令和7年度 病院情報の公表の集計条件等について」に基づいて作成しているため、10件未満の患者数はハイフン(-)で表示されます。

診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)

消化器内科

Kコード 名称 患者数 平均術前日数 平均術後日数 転院率 平均年齢 患者用パス
K7211 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2cm未満) 等 232 0.83 1.01 0.00% 69.11
K6532 内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術(早期悪性腫瘍胃粘膜) 等 80 1.98 6.97 0.00% 72.16
K688 内視鏡的胆道ステント留置術 64 1.95 9.34 3.12% 72.97
K526-22 内視鏡的食道粘膜切除術(早期悪性腫瘍粘膜下層剥離術) 等 24 2.00 6.67 0.00% 69.88
K6152 血管塞栓術(頭部、胸腔、腹腔内血管等)(選択的動脈化学塞栓術) 等 21 2.43 13.19 0.00% 72.05
大腸がん検診などで異常を指摘された患者さんに対して大腸内視鏡検査を行います。発見された大腸腺腫・早期癌に対して入院の上、内視鏡的粘膜切除術(1-2泊)、内視鏡的粘膜下層剥離術(4-5泊)を行っています。
胃がん検診や上部内視鏡検査などで発見された早期胃癌に対して、内視鏡的粘膜下層剥離術を中心に治療を行っています。治療時には鎮静・鎮痛剤を使用し、眠った状態に近い状況で治療を行っています。
胆管の狭窄部に対して、胆汁の流れを確保するために、胆管内に金属あるいはプラスチックのステントを留置しています。内視鏡を用いて十二指腸の胆管の出口から胆管内にアプローチして治療を行っています。
早期食道癌に対して、内視鏡的食道粘膜切除あるいは食道粘膜下層剥離術を中心に治療を行っています。治療時には鎮静・鎮痛剤を使用し、眠った状態に近い状況で治療を行っています。
肝細胞癌に対する治療として肝動脈塞栓療法(TAE)を行っています。外科手術の適応がない症例などに対して、肝細胞癌のある区域に選択的にカテーテルを挿入して塞栓術を行います。

婦人科

Kコード 名称 患者数 平均術前日数 平均術後日数 転院率 平均年齢 患者用パス
K877-2 腹腔鏡下腟式子宮全摘術(内視鏡手術用支援機器使用) 等 59 1.92 5.63 0.00% 52.54
K879-2 腹腔鏡下子宮悪性腫瘍手術(子宮体がんに限る・手術用支援機器使用) 等 39 1.87 5.90 0.00% 58.90
K889 子宮附属器悪性腫瘍手術(両側) 34 3.06 10.03 0.00% 62.82
K8882 子宮附属器腫瘍摘出術(両側)(腹腔鏡) 等 26 1.77 3.50 0.00% 56.62
K877 子宮全摘術 25 3.84 7.88 0.00% 53.32
手術別患者数は鏡視下手術増加、主にロボット支援手術の増加により昨年以降大きく入れ替わり続けています。
1位の腹腔鏡下腟式子宮全摘術(内視鏡手術用支援機器使用)は子宮頚部・体部の良性腫瘍~前癌病変に対して行うロボット支援手術です。昨年度は3位でしたが適応症例の増加、技術向上や麻酔科・手術室スタッフの協力により、1日2件行うことも可能となり昨年よりも件数が増えています。2位は腹腔鏡下子宮悪性腫瘍手術となりました。早期子宮体癌や早期子宮頸癌に対する手術であり、術後早期離床・退院が可能となり在院日数の短縮に効果が出ています。3位は卵巣・卵管・腹膜癌に対する子宮附属器悪性腫瘍手術でした。卵巣癌標準手術は現在開腹手術のみが適応となっています。進行癌で発見されることが多い疾患であり侵襲度の高い術式であること、また他癌種よりも深部静脈血栓を合併することが多いため手術以外の診療が追加されることが多く在院日数が長い傾向にあると考えます。

消化器外科

Kコード 名称 患者数 平均術前日数 平均術後日数 転院率 平均年齢 患者用パス
K719-3 腹腔鏡下結腸悪性腫瘍切除術 等 55 3.22 13.18 0.00% 70.36
K740-22 腹腔鏡下直腸切除・切断術(低位前方切除術) 等 22 4.36 29.55 0.00% 65.18
K672-2 腹腔鏡下胆嚢摘出術 18 1.44 5.28 0.00% 68.78
K740-21 腹腔鏡下直腸切除・切断術(切除術) 等 17 4.18 12.29 0.00% 66.18
K7032 膵頭部腫瘍切除術(リンパ節・神経叢郭清等を伴う腫瘍切除術) 等 17 5.82 34.59 0.00% 69.59
K655-23 腹腔鏡下胃切除術(悪性腫瘍手術)(内視鏡手術用支援機器使用) 等 17 5.12 15.41 0.00% 74.24
当院では、大腸がん(結腸がんおよび直腸がん)の手術の8割以上を腹腔鏡下手術で行っています。1位の腹腔鏡下結腸悪性腫瘍切除術や、2位・4位の腹腔鏡下直腸切除には、ロボット支援手術も含まれています。特に直腸がんの手術は、骨盤内という狭い空間に直腸・膀胱・前立腺・子宮などの臓器や、多くの神経が近接しているため、周囲の臓器を傷つけずにがんを切除する必要があります。また、肛門に近い部位の腫瘍では「肛門を残せるかどうか」も重要な課題となります。ロボット支援下手術はより精密な操作が可能であるため、当院では直腸がんの多くの症例にロボット支援下の腹腔鏡手術を取り入れています。

3位には腹腔鏡下胆嚢摘出術が入っています。一般的には胆石や胆嚢炎に対して行われることが多い手術ですが、当院では良性か悪性かの判断が難しい「胆嚢腫瘍」の症例も多く含まれています。「胆嚢腫瘍」はポリープなども含まれ必ずしも悪性を示すわけではありませんが、胆嚢摘出の結果、悪性腫瘍であることが判明した場合には、追加の手術を行うこともあります。

4位には内視鏡手術用支援機器を使用した幽門側胃切除術が入っています。これはロボットを使用した幽門側胃切除術という意味です。胃がんに対する手術には、胃の出口側を切除する幽門側胃切除、入口側を切除する噴門側胃切除、そして病変が広範囲に及ぶ場合の胃全摘術があります。手術方法は、がんの位置・大きさ・進行度・リンパ節転移の有無などを考慮して決定されますが、日本では幽門側胃切除術が最も多く、当院でも同様の傾向があります。

同じく4位に膵頭十二指腸切除術が挙げられています。この手術は消化器がん手術の中でも特に難易度が高く、術後に重篤な合併症が起こる可能性もあります。そのため、日本肝胆膵外科学会では、この手術を安全に行うための資格として「高度技能専門医」を認定しています。当院にはこの専門医が在籍しており、患者さんにできる限り安全で確実な手術を提供できるよう努めています。

頭頚部外科・頭頚部内科

Kコード 名称 患者数 平均術前日数 平均術後日数 転院率 平均年齢 患者用パス
K664 胃瘻造設術(経皮的内視鏡下胃瘻造設術、腹腔鏡下胃瘻造設術を含む) 等 20 17.85 37.60 5.00% 66.55
K374-2 鏡視下咽頭悪性腫瘍手術(軟口蓋悪性腫瘍手術を含む) 等 18 1.56 12.83 5.56% 71.56
K4571 耳下腺腫瘍摘出術(耳下腺浅葉摘出術) 等 15 1.20 7.20 0.00% 59.80
K4691 頸部郭清術(片側) 等 14 1.57 11.14 0.00% 66.93
K3942 喉頭悪性腫瘍手術(全摘) 等 14 7.07 30.21 0.00% 69.07
頭頸部外科で一番目に多い手術術式が胃瘻造設術です。これらは頭頸部の手術ではないのに疑問を持たれる方もいると思います。これは化学放射線療法という切らずに治す治療を完遂させるための工夫の一つです。化学放射線療法を用いたがんとの闘いでは口や咽頭が焼けただれ食事がままならなくなるため“補給路”が欠かせません。患者さんたちは胃瘻を用いることでこの非常につらい戦いを乗り越えています。2番目に多い手術は口腔より行う内視鏡手術です。咽頭には食べる話す飲むという大事な機能がありますがそれを温存することを目的として行います。経口腔の内視鏡手術については東北で一番の症例数を誇っています。3番目の頸部郭清術はほとんどの進行がんに対して行う標準術式の一つで頸部転移の治療のために行います。4番目は、喉頭悪性手術は喉頭がんに対する手術です。侵攻喉頭がんに対し喉頭を切除する手術です。5番目の抗悪性腫瘍剤静脈内持続注入用植込型カテーテル設置(四肢)も化学放射線療法、化学療法のときに点滴が必要になりますがそのルートを保存しておくことで化学療法をスムースに行うための処置手術になります。これを行うことで化学療法のたびに点滴で苦労することがなくなり楽に治療ができます。

泌尿器科

Kコード 名称 患者数 平均術前日数 平均術後日数 転院率 平均年齢 患者用パス
K8036イ 膀胱悪性腫瘍手術(経尿道的手術)(電解質溶液利用) 等 83 1.25 4.35 0.00% 73.57
K843-4 腹腔鏡下前立腺悪性腫瘍手術(内視鏡手術用支援機器を 等 51 2.86 8.59 0.00% 67.55
K773-2 腹腔鏡下腎(尿管)悪性腫瘍手術 21 4.76 8.71 0.00% 69.76
K803-22 腹腔鏡下膀胱悪性腫瘍手術(回腸等導管利用尿路変更あり・通則18) 等 10 4.70 21.30 0.00% 71.90
K773 腎(尿管)悪性腫瘍手術 - - - - -
K833 精巣悪性腫瘍手術 - - - - -
経尿道的内視鏡切除術(TUR)は、筋層非浸潤性膀胱がんの初期治療として行います。尿道から内視鏡を挿入し、膀胱内を電解質液で灌流しながら内視鏡に装着された電気メスで病巣とその周辺の組織を切除します。進行した膀胱がんでも、確定診断をつけるために実施することがあります。当院では光線力学診断という技術を組み合わせた経尿道的膀胱腫瘍切除をおこなっています。手術前に5-アミノレブリン酸という薬剤を内服していただくことで、術中に病巣をより確実に検出・切除できるようになっています。
前立腺全摘術は、早期の前立腺がんに対する根治治療の一つです。当院では全例でロボット支援手術システム、「ダヴィンチ」を用いて手術を行っています。ダヴィンチ手術は、出血が少ない、合併症が少ない、術後回復が早く入院期間が短いなど多くの利点があります。
腎(尿管)悪性腫瘍手術には、腎細胞がんに対する腎部分切除術と腎全摘術、腎盂・尿管がんに対する腎尿管全摘術が含まれます。腎全摘術及び腎尿管全摘術は腹腔鏡下で行っています。小径腎癌に対しては開放腎部分切除術を行っています。腎部分切除術では、出血や尿漏れを防ぐため一時的に腎動脈を遮断して切断面を縫合する術式が一般的です。しかし一時的とはいえ血流を止めるため術後に腎機能が低下したり、仮性動脈瘤などの合併症が一定の割合で発生したりすることがあります。そこで当科では手技に改良を加え、開腹下に無阻血・無縫合で腎部分切除術を行い、良好な成績を得ています。
腹腔鏡下膀胱悪性腫瘍手術は、筋層浸潤性膀胱がんに対するダヴィンチシステムを利用した膀胱全摘除術です。尿を外に出すための尿路変向術(人工肛門造設など)が必要になります。従来の開腹手術と比べると手術時間が短縮され、出血量が10分の1以下に低減できるため体に優しく、高齢の方にも実施する機会が増えてきています。

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乳腺外科

Kコード 名称 患者数 平均術前日数 平均術後日数 転院率 平均年齢 患者用パス
K4762 乳腺悪性腫瘍手術(乳房部分切除術(腋窩部郭清を伴わない)) 等 80 1.00 4.49 0.00% 62.40
K4763 乳腺悪性腫瘍手術(乳房切除術(腋窩部郭清を伴わない)) 等 43 1.05 5.53 0.00% 62.23
K4765 乳腺悪性腫瘍手術(乳房切除術・胸筋切除併施しない) 等 26 1.00 8.65 0.00% 56.54
K4764 乳腺悪性腫瘍手術(乳房部分切除術(腋窩部郭清を伴う)) 等 16 1.00 8.00 0.00% 63.81
K6112 抗悪性腫瘍剤静脈内持続注入用植込型カテーテル設置(四肢) - - - - -
乳がんの手術は、がんを取り切るために乳房をどれくらい切除するか(温存か全摘か)と、脇の下(腋窩)のリンパ節をどこまで切除するか(郭清か生検か)によって術式が分かれます。1位は乳房部分切除+センチネルリンパ節生検、2位は乳房全摘+センチネルリンパ節生検、3位は乳房全摘+腋窩郭清、4位は乳房部分切除+腋窩郭清になっています。乳房全摘よりは部分切除の方が手術する範囲が少なく、リンパ節を根こそぎ切除する腋窩郭清術よりも部分的に調べるセンチネルリンパ節生検の方が体への負担が少ないため、術式によって平均術後日数に差が出ています。体の負担という点でも、乳がんを早期に発見して乳房部分切除+センチネルリンパ節生検で済むことが望ましいと考えられます。手術は前日の入院が基本です。5位の植込型カテーテル設置は、設置だけであれば1泊2日ですが、抗がん剤投与のための入院中に設置する人もいますので、術前後の平均日数が表のように算出されています。

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呼吸器外科

Kコード 名称 患者数 平均術前日数 平均術後日数 転院率 平均年齢 患者用パス
K514-23 胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術(肺葉切除又は1肺葉を超える) 等 64 2.98 9.56 0.00% 72.08
K514-21 胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術(部分切除) 等 35 3.06 5.83 0.00% 71.23
K514-22 胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術(区域切除) 等 26 3.15 7.58 0.00% 69.31
K5132 胸腔鏡下肺切除術(部分切除) 等 17 3.76 6.88 0.00% 68.41
K513-2 胸腔鏡下良性縦隔腫瘍手術 等 - - - - -
肺は右の肺は上葉・中葉・下葉の3枚、左肺は上葉と下葉の2枚に分かれています。原則的に肺がんの手術では、腫瘍の存在する肺葉を切除することが標準手術となっています。肺の動脈、静脈、気管支などを切り離す大きな手術です。腫瘍だけを切り取るような部分切除では再発が起こりやすいからです。胸腔鏡下手術は、大きな傷で胸を開いて実施していた手術に代わり1~5カ所の小さな孔だけでがんを取り出す手術で、痛みが少ないという利点があります.最近は1つの孔で行う単孔式胸腔鏡という手術も行っているほか、令和3年からはロボット支援胸腔鏡下での肺がん切除術にも対応しています。
タバコの吸い過ぎのため肺の衰えが著しい方は、肺を大きくとることが困難な場合があります。そのような方には肺葉切除よりも小さな切除範囲で腫瘍を切り取る部分切除や区域切除が行われることがあります。また再発リスクが極めて低いと早期肺がんの方にも部分切除や区域切除が行われることがあります。これらの手術も胸腔鏡が主体です.区域切除は最も複雑な肺の手術ですがこれも胸腔鏡で行います.また、炎症性の腫瘍など、肺の良性腫瘍などもほぼ100%が胸腔鏡下で行われています.
肺の腫瘍以外に、呼吸器外科では縦隔や胸壁の腫瘍の手術も担当します。縦隔腫瘍で最も多いのが胸腺腫という腫瘍ですが、これらの手術も基本的には胸腔鏡下で実施しています。

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整形外科

Kコード 名称 患者数 平均術前日数 平均術後日数 転院率 平均年齢 患者用パス
K0301 四肢・躯幹軟部腫瘍摘出術(躯幹) 等 68 1.88 4.26 0.00% 60.19
K0311 四肢・躯幹軟部悪性腫瘍手術(躯幹) 等 13 3.00 24.38 0.00% 68.15
K0302 四肢・躯幹軟部腫瘍摘出術(手) 等 10 1.70 2.50 0.00% 57.60
K485 胸壁腫瘍摘出術 - - - - -
K0461 骨折観血的手術(大腿) - - - - -
K6112 抗悪性腫瘍剤静脈内持続注入用植込型カテーテル設置(四肢) - - - - -
当科で行う手術は四肢や躯幹の深部や皮下に発生した良性軟部腫瘍(中間群を含む)が最も多く、良性骨腫瘍(中間群を含む)が続きます。近年は脊椎外来の手術も積極的に行っており、今までは他院に搬送していた脊椎転移による対麻痺や四肢麻痺の症例も当院で対応するようになりました。令和6年度の手術件数は総数159件で、内訳は軟部腫瘍109件(うち悪性6件)、骨腫瘍22件(うち悪性12件)、骨生検21件、骨折手術9件(全例病的骨折)、脊椎手術5件(うち悪性2件)、感染2件(膿瘍、術後感染各1件)、抜釘・CV抜去が各1件でした。体幹部、特に胸壁腫瘍においては、必要に応じ、関連診療科(呼吸器外科、形成外科など)と共同して手術を行なっております。原発性悪性骨・軟部腫瘍は肉腫が多く、手術や放射線による局所治療に加えて、術前後の補助化学療法や進行期の化学療法についても中心静脈カテーテルポートを留置の上、積極的に行っております。

・「令和7年度 病院情報の公表の集計条件等について」に基づいて作成しているため、10件未満の患者数はハイフン(-)で表示されます。

腫瘍内科

Kコード 名称 患者数 平均術前日数 平均術後日数 転院率 平均年齢 患者用パス
K6112 抗悪性腫瘍剤静脈内持続注入用植込型カテーテル設置(四肢) 98 1.51 12.12 1.02% 66.63
K726-2 腹腔鏡下人工肛門造設術 - - - - -
K688 内視鏡的胆道ステント留置術 - - - - -
K735-4 下部消化管ステント留置術 - - - - -
K635 胸水・腹水濾過濃縮再静注法 - - - - -
K664 胃瘻造設術(経皮的内視鏡下胃瘻造設術、腹腔鏡下胃瘻造設術を含む。) 等 - - - - -
抗がん剤を安全に確実に投与するため、抗悪性腫瘍静脈内持続注入用埋め込み(上腕ポート埋め込み)を多くの患者さんに行っています。上腕ポートは在宅点滴を行う際にも有用です。胆管ステントや消化管ステントや尿管ステントの留置、胃瘻造設は患者の病態に応じて消化器内科、泌尿器科に依頼して行っています。

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血液内科

Kコード 名称 患者数 平均術前日数 平均術後日数 転院率 平均年齢 患者用パス
K6112 抗悪性腫瘍剤静脈内持続注入用植込型カテーテル設置(四肢) 等 33 12.03 31.18 6.06% 74.33
K9212ロ 造血幹細胞採取(末梢血幹細胞採取)(自家移植) 等 - - - - -
K6181 中心静脈注射用植込型カテーテル設置(四肢) - - - - -
K783-2 経尿道的尿管ステント留置術 - - - - -
K654 内視鏡的消化管止血術 - - - - -
K0461 骨折観血的手術(大腿) - - - - -
抗悪性腫瘍剤静脈内持続静注用植え込み型カテーテル設置(四肢)
悪性リンパ腫治療に使用する抗がん剤のなかには, ドキソルビシン(アドリアシン®)やビンクリスチン(オンコビン®)等血管外に漏出した場合に重篤な皮膚炎, 血管炎を引き起こす心配のある薬剤が含まれています。患者さんの血管の状態によって血管外漏出の心配のある患者さんには, 植え込み式カテーテル(ポート)を挿入しています。また, もともと血管が細くて点滴が入りにくい方にも安全に治療を行うために植え込み式カテーテル(ポート)を挿入することをお勧めしています。

中心静脈注射用埋め込み型カテーテル設置
抗がん剤の24時間持続点滴による治療が必要な患者さん, 大量化学療法による合併症が懸念される患者さん, 輸血や抗生剤投与による治療が長期にわたる患者さんには中心静脈(腕の付け根や鎖骨の下の太い静脈)にカテーテルを挿入し, 血管を確保することをお勧めしています。特に上腕の血管からエコーで血管を観察しながらカテーテルを挿入する方法は比較的安全で確実に血管確保ができる手技として多くの患者さんに施行されています。

造血幹細胞採取(末梢血幹細胞採取)(自家移植)等
日本血液学会・造血器腫瘍ガイドラインでは, 65歳未満で重篤な合併症のない初発の多発性骨髄腫患者さんには抗がん剤で寛解導入療法を施行した後に自家末梢血幹細胞移植を施行することを推奨しています。当院でも65歳未満で重篤な合併症のない初発の多発性骨髄腫の患者さんに対しては、積極的に自家末梢血幹細胞移植を施行しています。65歳から70歳までの患者さんには全身状態, 患者さんの希望によって自家末梢血幹細胞移植の適応を決定しています。再発・再燃のびまん性大細胞型B細胞リンパ腫患者さんに対しても, 患者さんの状態に合わせて自家末梢血幹細胞移植を施行しています。当院の末梢血幹細胞採取は, 医師, 看護師, 臨床工学士, 臨床検査技師が協力し、安全に採取ができるようにしています。また, キメラ抗原受容体発現T細胞療法(CAR-T療法)に関しても必要な患者さんには速やかに治療が受けられるように東北大学病院と連携しています。

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呼吸器内科

Kコード 名称 患者数 平均術前日数 平均術後日数 転院率 平均年齢 患者用パス
K6112 抗悪性腫瘍剤静脈内持続注入用植込型カテーテル設置(四肢) 等 18 4.72 9.67 0.00% 68.61
K688 内視鏡的胆道ステント留置術 - - - - -
K664 胃瘻造設術(経皮的内視鏡下胃瘻造設術、腹腔鏡下胃瘻造設術を含む) - - - - -
K653-3 内視鏡的食道及び胃内異物摘出術 - - - - -
K1692 頭蓋内腫瘍摘出術 その他のもの - - - - -
K164-2 慢性硬膜下血腫洗浄・除去術(穿頭) - - - - -
K635 胸水・腹水濾過濃縮再静注法 - - - - -
K1425 脊椎固定術、椎弓切除術、椎弓形成術(椎弓切除) - - - - -
K654 内視鏡的消化管止血術 - - - - -
K6113 抗悪性腫瘍剤静脈内持続注入用植込型カテーテル設置(頭頸部その他) - - - - -
K6182 中心静脈注射用植込型カテーテル設置(頭頸部その他) - - - - -
抗がん剤を安全に確実に投与するために、抗悪性腫瘍静脈内持続注入用埋め込み(上腕ポート埋め込み)を末梢血管での点滴が困難な患者さんに行っています。

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脳神経外科

Kコード 名称 患者数 平均術前日数 平均術後日数 転院率 平均年齢 患者用パス
K154-3 定位脳腫瘍生検術 16 4.88 66.62 12.50% 68.75
K1692 頭蓋内腫瘍摘出術(その他) 等 10 6.50 34.30 30.00% 69.00
K164-2 慢性硬膜下血腫洗浄・除去術(穿頭) - - - - -
K150 脳膿瘍排膿術 - - - - -
中枢神経系原発リンパ腫、悪性神経膠腫、転移性脳腫瘍等の悪性脳腫瘍の治療が中心です。手術療法だけでなく、化学療法、放射線療法等を組み合わせ、多方面から疾患にアプローチしています。

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その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)

DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一 - -
異なる - -
180010 敗血症 同一 - -
異なる - -
180035 その他の真菌感染症 同一 - -
異なる - -
180040 手術・処置等の合併症 同一 - -
異なる - -
・患者さんの手術・処置などの合併症にあたるものとして示したものです。
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リスクレベルが「中」以上の手術を施行した患者の肺血栓塞栓症の予防対策の実施率

肺血栓塞栓症発症のリスクレベルが
「中」以上の手術を施行した
退院患者数(分母)
分母のうち、肺血栓塞栓症の
予防対策が実施された患者数(分子)
リスクレベルが「中」以上の手術を
施行した患者の肺血栓塞栓症の
予防対策の実施率
783 707 90.29%
肺血栓塞栓症とは、肺動脈に血液の塊である血栓が詰まる病気です。
手術後など長期間の臥床を余儀なくされると、下肢を動かすことが少なくなるため、肺血栓塞栓症を発症するリスクが高まります。
この予防対策として、弾性ストッキングの着用や間歇的空気圧迫装置の使用、抗凝固薬療法など、リスクレベルに応じた対策を行っております。

血液培養2セット実施率

血液培養オーダー日数(分母) 血液培養オーダーが1日に
2件以上ある日数(分子)
血液培養2セット実施率
1,884 1,538 81.64%
広域抗菌薬を使用する際、投与開始時に血液培養を行うことは望ましいプラクティスとなります。
血液培養の偽陽性による過剰治療あるいは不適切な抗菌剤使用の防止を目指した指標です。
血液培養は1セットのみの場合の偽陽性による過剰治療を防ぐため、2セット以上行うことが推奨されています。
(令和6年度は世界的な血液培養ボトルの供給不足が発生しており、血液培養に必要な医療材料に出荷制限がかかっていたことにご留意ください)

※当院は、JANIS(院内感染対策サーベイランス)をもとに実施率を作成しております。

広域スペクトル抗菌薬使用時の細菌培養実施率

広域スペクトルの抗菌薬が
処方された退院患者数(分母)
分母のうち、入院日以降抗菌薬処方日
までの間に細菌培養同定検査が
実施された患者数(分子)
広域スペクトル抗菌薬使用時の
細菌培養実施率
704 551 78.27%
広域スペクトル抗菌薬とは広い範囲の菌に効果があるとされている抗菌薬を指します。
広域スペクトル抗菌薬の長期間の使用は、耐性菌の発生や蔓延の原因になることから、各医療機関において抗菌薬適正使用支援チーム(Antimicrobial Stewardship Team: AST)を組織するなど、抗菌薬適正使用を推進する取り組みを行っております。

転倒・転落発生率

退院患者の在院日数の総和
もしくは入院患者延べ数(分母)
退院患者に発生した転倒・転落件数
(分子)
転倒・転落発生率
96,461 298 3.09‰
入院中の転倒やベッドからの転落の原因は、入院という環境の変化によるものや疾患そのもの、治療・手術などによる身体的なものなどさまざまなものがあります。転倒・転落発生リスクを低減できるよう、取り組んでおります。

転倒転落によるインシデント影響度分類レベル3b以上の発生率

退院患者の在院日数の総和
もしくは入院患者延べ数(分母)
退院患者に発生したインシデント
影響度分類レベル3b以上の
転倒・転落の発生件数(分子)
転倒転落によるインシデント影響度
分類レベル3b以上の発生率
- - -
転倒・転落発生リスクを低減できるよう、また、重大な事故へとつながらないよう努めております。

・「令和7年度 病院情報の公表の集計条件等について」に基づいて作成しているため、10件未満の患者数はハイフン(-)で表示されます。

手術開始前1時間以内の予防的抗菌薬投与率

全身麻酔手術で、
予防的抗菌薬投与が実施された
手術件数(分母)
分母のうち、手術開始前
1時間以内に予防的抗菌薬が
投与開始された手術件数(分子)
手術開始前1時間以内の
予防的抗菌薬投与率
1,201 1,200 99.92%
手術の前に細菌感染を起こしていないが、手術の後の感染をできるだけ防ぐ目的で、抗生物質をあらかじめ投与することを「予防的抗菌薬投与」といいます。開胸、開腹を伴う手術等は、手術開始直前に抗菌薬を点滴などで投与することにより、手術後の感染を抑えることが期待されています。

d2(真皮までの損傷)以上の褥瘡発生率

退院患者の在院日数の総和もしくは
除外条件に該当する患者を除いた
入院患者延べ数(分母)
褥瘡(d2(真皮までの損傷)以上
の褥瘡)の発生患者数(分子)
d2(真皮までの損傷)以上の
褥瘡発生率
95,458 69 0.07%
褥瘡は患者様のQOLの低下をきたすとともに、感染を引き起こすなど、治癒が長期に及ぶことによって、結果的に在院日数の長期化や医療費の増大にもつながります。専門チームで回診などを行い、褥瘡の発生などを最低限にする取り組みを行っております。

65歳以上の患者の入院早期の栄養アセスメント実施割合

65歳以上の退院患者数
(分母)
分母のうち、入院後48時間以内に
栄養アセスメントが実施された
患者数(分子)
65歳以上の患者の入院早期の
栄養アセスメント実施割合
3,879 3,533 91.08%
65歳以上の方へ入院早期に低栄養のリスクをアセスメントし、適切な介入をすることで、在院日数の短縮、予後改善につながります。

身体的拘束の実施率

退院患者の在院日数の総和
(分母)
分母のうち、身体的拘束日数の総和
(分子)
身体的拘束の実施率
96,697 31 0.03%
令和6年度の診療報酬改定より「身体拘束の最小化」について、施設基準に盛り込まれ、全病棟で義務化となりました。
身体拘束は、自己抜去や転倒・転落のリスクの高い方などへ、一時的に身体を拘束し、その運動を抑制する行動の制限を行うことです。全職員に対しての身体抑制に関する研修を行い、身体抑制を行う場合には多職種の方と連携して、身体拘束を最低限にする取り組みを行っております。

更新履歴

2025.9.30 更新
2024.9.30 更新
2023.9.29 更新
2022.9.30 更新
2021.9.30 更新
2020.9.30 更新
2019.9.30 更新
2018.9.27 更新
2017.9.30 更新
2016.9.30 新規掲載