クロザピン治療(治療抵抗性統合失調症治療)のご紹介
クロザリルとは
クロザリル(一般名:クロザピン)は、今まで複数の抗精神病薬による治療を受けてきたにもかかわらず、症状が十分に良くならなかった(=難治性である)統合失調症の患者さんに対する効果が、世界で唯一認められた薬です。日本では2009年に認可されました。
「好中球減少症」や「無顆粒球症」をはじめとした副作用を起こす可能性を考慮し、処方可能な医療機関・医師・薬剤師が厳格に定められています。国内では583機関が登録されています。
本薬剤をを投与される全ての患者さんについて、血液検査や処方のデータを「クロザリル患者モニタリングサービス」(CPMS)に登録し、厳密かつ安全に治療を行う決まりになっています。
国内では、年間1万3000人以上に対し投与されています。(統計は2022年1月5日現在。クロザリル適正使用委員会)
国内では、年間1万3000人以上に対し投与されています。(統計は2022年1月5日現在。クロザリル適正使用委員会)
クロザリル治療の対象となる方
下記の条件のうち、いずれかを満たす統合失調症の方に限定されます。
・2種類以上の十分な量の抗精神病薬を、十分な期間用いても、症状の改善が認められなかったケース
・非定型抗精神病薬のうち、単剤治療を2種類以上試みたものの、副作用にて十分に増量できず、症状の改善が
認められなかったケース
・2種類以上の十分な量の抗精神病薬を、十分な期間用いても、症状の改善が認められなかったケース
・非定型抗精神病薬のうち、単剤治療を2種類以上試みたものの、副作用にて十分に増量できず、症状の改善が
認められなかったケース
クロザリル治療を導入できない方の例
・血液検査にて白血球数(特に好中球数)の異常を認めるケース
・内服、入院、定期受診について、CPMSの規定を守れないケース
・持効性抗精神病薬(デポ剤:2~4週毎の筋注薬)を使用中のケース
・その他、骨髄機能、心臓、腎臓、肝臓などに障害のあるケース
・内服、入院、定期受診について、CPMSの規定を守れないケース
・持効性抗精神病薬(デポ剤:2~4週毎の筋注薬)を使用中のケース
・その他、骨髄機能、心臓、腎臓、肝臓などに障害のあるケース
クロザリル治療導入前の注意点
・治療開始前に、患者ご本人または代諾者(ご家族など)に対して、本治療に関する有益性と危険性の説明を、
詳細な文章にて行います。内容をご理解いただいた上で、同意および署名をいただきます。
・治療に際し、必ず一定期間の入院を要します。外来での治療開始はできません。
・治療開始前および治療中は、定期的な血液検査を要します。
詳細な文章にて行います。内容をご理解いただいた上で、同意および署名をいただきます。
・治療に際し、必ず一定期間の入院を要します。外来での治療開始はできません。
・治療開始前および治療中は、定期的な血液検査を要します。